二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1708536378194.jpg-(78565 B)
78565 B24/02/22(木)02:26:18No.1160022705+ 08:35頃消えます
泥深夜
https://seesaawiki.jp/kagemiya/
https://zawazawa.jp/kagemiya/
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/02/22(木)02:34:57No.1160023681+
昔練った泥をリメイクしていると
ほぼ同じ内容になってきて苦しい
224/02/22(木)02:41:46No.1160024465そうだねx2
「改めて称えられるというのはどうにも面映ゆいですね…」
赤面しながら言うガウェインにベディヴィエールが笑いかける。
「それこそまさかだ!ローマじゃ部隊長だってやっていたんだろう?」
「兵どもと称え合うのは慣れていますが、民草に祝われるのは…」
「そこ、王の御前だぞ。これから凱旋の儀だというのに…私語は慎め」
彼らを注意した生真面目なモードレッドへトリスタンが和やかに割って入る。
「まぁまぁいいではないですかモードレッド卿。華やかなる催しなのです。多少洒脱に振る舞った方が民も喜びましょう」
「しかしだな。騎士王の軍勢ならば戦勝の祝いにあっても毅然としなければ…」
「いいえ、トリスタン卿の言う通りです!ここまで民の喝采が聞こえてくるではありませんか!モードレッド卿は頭が硬いんだから!」
天幕に覆われた出入り口を指差すパーシヴァル──そこでアグラヴェインが場を正した。
「王のご到着である!」
瞬間、パーシヴァルが、ケイが、ベディヴィエールが、ガウェインが、ガヘリスが、ガレスが、ランスロットが、パロミデスが、トリスタンが、アグラヴェインが、モードレッドが、ギャラハッドが、馬上で背筋を伸ばした。
324/02/22(木)02:42:02No.1160024493そうだねx2
通路の奥から白馬に乗ってやってきた王が厳かに居直る己の円卓の騎士の横を通り抜けていく。
騎士の中でも随一の小柄さを思わせぬ、清冽たる支配者の気色。
妖精との混血を示す獣の耳を豊かな髪と王冠によって隠し、天幕の前まで馬を進ませた。
その向こう側からは彼らの行進を待ちきれないキャメロットの民たちの歓声が響いてくる。
色合いはそれぞれに異なりながらも、例外なく騎士たちは心に熱を灯した。この王に従って戦勝の報告を民にできる栄誉に感激した。
12の眼差しを背中に浴びた王が馬を巧みに操り、麾下の騎士たちへ振り向く。涼やかな紫紺色の眼差しが全員を優しく撫でた。
「不備はないか?」
手短に王が執事役たるベディヴィエールに告げる。
「全ては十全に。王よ、いざ参りましょう」
「ああ」
短く答えを返した王が馬を進ませ、天幕を潜って待ち構える民たちの前へ歩んでいく。
その背中を追い、円卓の騎士たちは次々と天幕を超えていった。───それぞれに感動しながら。
道の横に詰めかける人々が朝摘んできた花びらを撒き、童女たちが祝いの踊りを披露する。
民は口々に王の栄光や騎士たちの精強を称え、そのほとんど全てに笑顔があった。
424/02/22(木)02:42:19No.1160024525そうだねx2
突き抜ける青空の元、ログレスの都を守護する円卓の騎士たちが行進していく。
ケイや、ランスロットや、パロミデスや、アグラヴェインや、モードレッドはそれが自然なことというような涼しい態度で。
ガウェインや、ガヘリスや、ガレスはそれが類稀なことと感じてるかのような緊張なれど喜びを帯びた表情で。
パーシヴァルや、ベディヴィエールや、トリスタンは詰めかけた民へ馬上からついつい手を振って笑顔を振りまいて。
そして───ギャラハッドは最後方からそれら全てを愛おしげに微笑んで見つめて。
その先頭に王がいた。冷然として凱旋の隊の先を進む。けれど騎士たちは知っている。
あの天幕を潜る前。居並ぶ騎士たちを前に、王が僅かに零した穏やかな微笑みを───

───王は目覚めた。基本的にサーヴァントは眠りを必要としない。
それでも尚眠りが求められるのはこの雪獄の地がそうした性質を帯びるからだ。この邪しき聖剣の祝福をもってさえ。
ねぐらにした洞穴を見る。共をするパーシヴァルと、もうひとり。
王は静かに嘆息し、吹雪く洞穴の外を見遣った。
とうの昔に見失ったはずの我が栄光を夢に見るとは───此の旅もそろそろ終わりらしい。
524/02/22(木)02:57:23No.1160026089+
あまり生前円卓をするな
俺が死ぬ
624/02/22(木)04:02:13No.1160030309+
「何故…」
と何度も夢の中の自分が口にする。
はい、これは夢です。無限に連結して融け合ったロンゴミニアドオルタナティブを持ったパーシヴァルの記憶の欠片。呼び覚まされた自分ではない自分の記憶。
この手の夢は珍しくない。普段はサーヴァントとしての自分と意識が混濁するのを避ける為に目を逸らすか目にしないようにしているのだが、何度も何度も表面に浮き上がるものだからどうにも気になる。
遂に私はそれを見る覚悟を決めた。
そこにいたのは真紅の鎧を纏った騎士…うん、私です。
その鎧は血に塗れ破損し、私はオルタナティブの石突を地面に刺し片膝をつき、眼の前の敵を睨んでいる。
対するは戦場にあっても美しささえ感じる白銀の鎧、金色の髪…そして質素剛健たるかの王が携える『邪なる聖剣』。幾多のエクスカリバーの中でもこれを持つのは唯一人。
724/02/22(木)04:04:56No.1160030453+
「我が王、何故ですか!」
「貴様こそ何故裏切ったのだパーシヴァル」
私の言葉に対してかの王の言葉は冷たい。
「ランスロット卿をはじめとした名だたる騎士たち…果てはガウェイン卿やケイさんまでも手にかけ、何故裏切ったと言われますか!…私には貴方が乱心したとしか思えない」
私の言葉に王は返答をしない。する必要がないからだ、乱心などしていない。必要だから騎士たちを手にかけた。それだけのこと。
「何故裏切ったと言うのなら、何故…貴方はこの槍を、オルタナティブをお与えになったのですか!」
オルタナティブ、最果ての牙の影、その分け身、神と化した王を止めるための安全装置。…だが、かの王はロンゴミニアドを用いない。
「その槍による変化を見てみたかった。しかし、その槍では誤差だった。結果はなにも変わらない」
「変化?結果?何を…」
私は立ち上がる。かの王の栄光を汚さないために、かつて与えられた役割を果たすために、乱心した王を討つために。
しかし、その槍は届かない。聖剣により打ち払われ、私は地に崩れ落ちる。
「さらばだ、パーシヴァル。…また会おう」
聖剣の一撃により私の首は落とされ、世界は振り出しへと戻った
824/02/22(木)04:05:40No.1160030487+
夢から覚めた私は洞窟にいた。
眼の前には先ほど私の首を落としたかの王。
王は静かに嘆息し、吹雪く洞穴の外を見遣った。
その表情はかの王と同じに見えて僅かに熱を帯びているように、かつてとは違うように思え、安心感を覚えた私は再び目を閉じた。
924/02/22(木)05:13:59No.1160033937+
fu3163219.txt
深夜なので練ってる泥を投げる
1024/02/22(木)07:16:55No.1160041407+
この子のことを知っている気がする...
1124/02/22(木)07:26:39No.1160042420+
えっ
この泥今月出たばかりの新エクストラクラスの泥なんだが


1708536378194.jpg fu3163219.txt