トレーナーを目指すきっかけは人によって異なるが、大きく分けて二つ。
純粋にウマ娘の為を思ってか、もしくは自分の為──即ち下心か。
俺は後者の側の人間だ。
家が貧しく、幼い頃は病弱だった俺は家族に大分迷惑をかけてしまった。一年の大半を家の中で過ごすことが多かった俺は自然とテレビっ子になり──そして、レースの世界に惹かれた。
あの輝きを、必ず手に入れてやる。のし上がって、家族と一緒に世間を見返してやる。
家族の助けも借りて必死に勉強した俺は晴れてトレーナー資格を取得して、今に至る。

『最高の今を、共に』
『ああ。君を、誰よりも輝かせてみせる！』

なので、アルダンは都合が良かった。
メジロ家という名家。新人トレーナーが箔を得るためにはピッタリの相手だ。
世間知らずの彼女は俺の本性を見抜けず、スカウトを受け入れてくれた。

メジロアルダンもまた素晴らしい素質の持ち主であるが、素質だけで勝てる程トレセン学園は甘くない。
彼女の同世代には永世三強を始めとする強豪達の他にもヤエノムテキやサクラチヨノオーがいる。
更にはメジロ家の先達としてはあのトリプルティアラを成し遂げた、メジロラモーヌの名がある。

「……時折、考えてしまうのです。私でなければ、あなたはもっと結果を……」
「それは違う。君だから、俺は──いや、俺達はここまで来れたんだ」

加えて、アルダンは身体が弱かった。
彼女の体調のケアに割く時間は、確実に俺の時間を削っていった。
トレーナー室で日付を跨ぐことも何度かある。目が覚めた時に、上着が毛布代わりになっていたことも覚えている。
だがそれも承知の上だ。どんな手を使ってでも険しい道を乗り越えて、結果を出すと決めたのだから。

「見せてくれ。君だけの輝きを」

そして、俺は──その足の甲に、口付けをした。

クラシック三冠は逃し、話題性ではオグリキャップ達には劣る。
それでも、俺達だけの輝きを見せ付けることは出来た。
これは口だけの強がりではない──実際に、三年間の集大成であるURAファイナルズで勝利を得ることが出来たのだから。

「トレーナーさん、カップは右手、フードは左手で……ですよ♪」
「む……そ、そうか……」

そうして結果を出した俺は、真っ先に──アルダンにお茶会の作法を教わった。
彼女の伝手でメジロのお茶会に参加させてもらえることになったのだが、今までこういった世界とは無縁だった俺には中々難しい。
だがこれからのし上がるためには、避けては通れぬ道である。

「ふふ……なんだか、新鮮です。今まで教わってばかりでしたから」
「お手柔らかに頼むよ」

これからも、彼女と共に駆け抜けるためには。

こうしてメジロ家との繋がりを得た俺は、次にメジロブライトの担当トレーナーとなった。
一見するとのんびり屋のように見える彼女でも強い芯を持っている。

「あら、私の出番ですか？　では、今から準備しますね〜」
「そ、そうか……」

今までギラギラ燃えてきた俺としては、拍子抜けする場面も多かったが──

「ドーベルがダブルティアラを……次こそは、必ず私が……！」

──内に秘めた熱い気持ちは、共に成り上がるパートナーとして相応しい。

クラシック三冠は逃し、GⅠを勝ち取れず。
メジロ家の誇りとして、春の盾は逃せない。
気負わずに行こう、とは言えなかった。
同期のドーベルが結果を残しているのに対して、彼女が菊花賞を取れなかったのは俺の指導不足だ。
だから、俺が伝えたのは。

「誰が勝ったからじゃない。誰かが言ったからじゃない。ただ、君が勝つところを見せてくれ」
「……はい！」

誰が勝ったからだとか、誰かのように、でもなく。
ただ君と勝ちたいから、一緒に勝利を掴もう──と。
結果として共に春の盾を勝ち取ったのだから、これで良かったのだろう。

アルダン、そしてブライトとの三年間である程度名を上げることは出来たと思う。
だが、ここで満足してはのし上がることはできない。更なる上を目指さなければ。
トレーニングが終わった後、俺はトレーナー室に一人残ってまだ見ぬ原石を探しPCと睨めっこを──

「トレーナーさま」
「途中で一息付かなければ、長い道は走り切れませんよ？」

──していたら、二人に見つかって残業を封じられてしまった。
これから更に担当を増やすにあたって業務量は必然的に増えるのだが、確かに二人の言うことも最もで。

「以前、私の脚があなたの命だと仰っていましたが……あなたを失うことがあれば、私も耐えられません」

完全に返す言葉もない。
ビジネスパートナーの機嫌を損ねてはここで俺の道は終わってしまう。
アルダンに誘われるがまま、俺は彼女の膝枕で一息付くことにしたのだった。

そうして名家の二人と共に駆け抜けた次は──なんと、驚くことなかれ。王家のウマ娘との道が待っていた。

「理由じゃなくて、君の気持ちが聞きたいんだ」

ファインモーション。彼女の瞳が追うものを、俺は見逃さなかった。
彼女の友人であるシャカールや、彼女の父親からも覚悟を問われたが──そんなもの、とっくのとうに済ませている。

ファインが一度帰国した時、胸に穴が空いたような感覚を覚えた。
それは商売道具を手放してしまった残念さに違いない。決して寂しいだとか、そういったセンチな感覚ではない。

「トレーナーさん……」
「私達は、一緒ですから……」

トレーナー室のソファで放心していた俺の両肩に彼女達が寄り添ってきたのも、頭を預けるに丁度良いポジションだったからだ。
だから、彼女が再び来日した時に感じた喜びはビジネス的なとのであるし、特別なものはない。

「いつまでも、キミのファインモーションでいさせてね！」

共に温泉旅行へ行った時にいただいた言葉は、何よりも代え難い宝物である──そう、ビジネス。ビジネス的な意味で。

多くの勝利を得て、家族も大分楽にしてあげれたとは思う。
だが、見返すにはまだまだ足りない。狙うは世界だ。

「宜しくお願いします！　お兄さん！」
「ああ。だけどここでは、俺のことはトレーナーと呼びなさい」

次の担当は既に決まっている。
名家の期待を背負うウマ娘──サトノダイヤモンド。
幸運なことに幼い頃の彼女と面識があった俺は、彼女をスムーズにスカウトすることができた。

「はい……トレーナーさん！」
「……一緒に、頑張ろうな」

彼女の頭を撫でてやり、共に勝利を誓うのだった。

そして、ある日のこと。

「トレーナー。そろそろ新しいスーツを買わない？」

ファインの提案に確かに、と頷く。
今愛用しているものはアルダンに見繕ってもらったものだが、これから更に上を目指すにあたって新調しても良いかもしれない。

「でしたら、家具も新しくするのはどうでしょう〜」
「そうですね。日常的な慣れが必要になるでしょうし」

ブライトとアルダンの言葉もまた、頷ける。
上流階級の立場と接する機会が増えるのだから、常日頃から格式を意識する必要はあるだろう。
だが、そうするには今のトレーナー寮の部屋はやや手狭で──

「承認！　引っ越しを許可する！」

理事長に軽く相談してみたところ、引っ越しが許可された。
トレーナーは基本的に両住まいであることが条件だが、特例として許しを得た。

「休みの日は皆で集まることもできますね〜♪」
「うん！　私達にピッタリだと思うよ！」
「楽しみですね、お兄さ……トレーナーさん♪」

中々に大きな出費だが、ビジネスの──彼女達のためだと思えば痛くはない。
理事長からの許可を得られたということも、つまりは適切な距離感を築けている証拠だ。

そして、引っ越しの日に。

「ふふ……これからも、ずっと一緒ですよ、トレーナーさん♪」

俺は、アルダンと共に新居の敷居を跨いだのだった。

俺は闇のトレーナー
世間知らずのお嬢様を利用して成り上がってやるぜ

１０年以上かけて囲われてる……

怒らないで聞いてくださいね
いいですか
あなたはもう手遅れです

もう逃げられないねぇ…

闇と名乗るわりには割と所作が堂に入ってるな

距離感は誤ってないからセーフですね

アルダンとの三年間で脳を焼かれて
ブライトとの三年間で甘やかされるのを覚えて
ファインとの三年間でお別れの寂ししさを知って
ダイヤとの三年間でチェックメイトだ……

つってももうだいぶおっさんになったな…

下心というにはあまりにも純粋なボーイだな

ところでアルダンの歳ですが

アルダンが正妻かな

>アルダンとの三年間で脳を焼かれて
>ブライトとの三年間で甘やかされるのを覚えて
>ファインとの三年間でお別れの寂ししさを知って
>ダイヤとの三年間でチェックメイトだ……
…30後半もしくは40いってね？

成り上がれてはいるな

アルダンをだいぶ待たせたな…

ウマ娘の世界で年齢を気にするとシリウスのマックイーンとかどうなってるのだし……
会長とか高校何年生なのだし……

アルダンもう責任取らないと色々不味いような年頃になってねえかな

もう助からないゾ

外も内も埋まりきってる…

脳が…

やっぱりトレーナーが悪いよなあ…

>やっぱりトレーナーが悪いよなあ…
だから責任取ってチョウチンアンコウになれトレーナー

ここからおせいそミストサウナしたり交通事故に遭って燃え尽きたり勝てるか不安になって甘やかされたりする……

ファインを妾にするのは無理だろうけどどうするんだ

そのうちご飯を食べさせてもらったり歯磨きをやってもらったりするけど商売道具だからだし……一緒に寝るもの健康のチェックだからだし……

このおせいそハーレム大奥めいた蜘蛛の巣になってない？

今まで駆け抜けてきて相応の格を得ることが出来た
そろそろ結婚も考えなければならないが相手もそれ相応の格は必要だろう
そこで考えたのだが同期で名門の桐生院トレーナーはどうだろうか
今度チームのみんなに相談してみようと思う

チョウチンアンコウは回避できそうな気がする

しっかりと性欲我慢できてるからな

我慢できてる？言い訳しながらずぶずぶになってない？

ウマ娘はエルフみたいなものらしいから若いままなんだろう…

新人トレーナーが大卒くらいと考えてダイヤちゃん指導始めるくらいには30半くらい？

ちょうちんアンコウってどういう意味...？

腕枕しているアルダンの囁きが目覚ましになって
ブライトの三つ編みを編んであげて
ファインと談笑しながらアイルランドのニュースをチェックして
ダイヤの淹れてくれた紅茶を嗜み
そんな毎朝

>ちょうちんアンコウってどういう意味...？
チョウチンアンコウのオスはメスの身体に引っ付いたまま最終的に同化する

>外も内も埋まりきってる…
もう堀も城もなくて中に住まれてる…

>ちょうちんアンコウってどういう意味...？
ソフトドマゾのちんぽ野郎
女体にしがみついて甘え濃い汁をぶっびゅぶっびゅと噴き垂れ流すのだけが得意
チョウチンアンコウとほぼ同じ

>ちょうちんアンコウってどういう意味...？
成体がメスに比べてオスが1/10くらい
んでメスの身体に貼り付いてしまいには吸収されて卵巣に精液垂れ流すだけの器官になる
つまりここのトレーナーの将来の姿だ

イイですよね
一国一城の主という名の籠の鳥

脳味噌が両者共に破壊され切ってる！！！でもトレーナーが最初に声掛けてきたから責任は取らないとね....

>ソフトドマゾのちんぽ野郎
ここ平家物語みたいで好き

サトちゃんの前に九年間トレーナーやってるならサトちゃんの物心ついた頃にはトレーナーだったんだろうな

続きが見たいわ！
チョウチンアンコウと化した元・闇のトレーナーのお話を持ってきて頂戴！

なんかこの世界だとサザエさん時空になってて年取ってないような気がする

たぶんお外からも結婚前提で狙われてるぞ

見合い写真いっぱい来てそう

俺は闇のトレーナー
一夫多妻とか良くないと思……

こいつかなり真っ当じゃない？アイルランド王子兼メジロ家当主兼なんとかサミー社長が相応しいよ

>俺は闇のトレーナー
>一夫多妻とか良くないと思……
押し倒されたか…

こいつでも何してもビジネスだから…で済ますから相当なクソボケじゃない？

>俺は闇のトレーナー
>一夫多妻とか良くないと思……
消えな！！つまんねぇ倫理観に囚われたトレーナー！！

毎回思うけど王家と並ぶサミーは何なんだよ…

俺はビジネスマンだ…
冷静で冷徹なビジネスマンだ…
年下の少女に恋心を持つワケがない…

>俺はビジネスマンだ…
>冷静で冷徹なビジネスマンだ…
>年下の少女に恋心を持つワケがない…
でも性欲は抑えなくていいんですからね....❤️

>でも性欲は抑えなくていいんですからね....❤️
>年下の少女に性欲を持つワケがない…

>こいつでも何してもビジネスだから…で済ますから相当なクソボケじゃない？
トレーナーになるための勉強漬けで青春時代ほぼ無さそうだし…

結婚するともれなくメジロ家・サトノ家・愛国王室との繋がりができるから色々と狙われそうだ

お見合いの誘いが多く来るがそんな暇は無い
かと言って完全に無視するのも今後に支障をきたす
何か良い案は無いだろうかとアルダン達に相談してみよう

>何か良い案は無いだろうかとアルダン達に相談してみよう
泥沼もしくは底なし沼

>結婚するともれなくメジロ家・サトノ家・愛国王室との繋がりができるから色々と狙われそうだ
名門かつ同期の桐生院家とかいいかもな……ってふとアルダン達の前で呟いてみてほしい

何年我慢したと思ってるんですか？^^

自分は王家とか当主とかそういう器じゃないな…って呟いて欲しい

いつかアルダンに全てを泣きじゃくりながら吐露してほしい