「その…スズカさんは、トレーナーさんの……ちんって見たことありますか…？」

「トレーナーさんの…何かしら？」

するとスぺちゃんは意を決したように顔を上げて
「トレーナーさんのっ！！おっ…おちんちん見たことあるんですかっっ！！？？」

「すすすっっすっすスぺちゃぁん！？」

えーっと、すぺちゃんはなにをいってるのだろう。あっききまちがいかもしれないわ。そうよ、そうだわ、そうなのよ。
念のためもういちど聞いてみよう。まずは深呼吸ね。

「ふぅー……えっとトレーナーさんの「おちんちんですッ」…あぁ…」

走り込みの熱が収まってきたところに特大の燃料を放り込まれ、沸騰寸前まで持ってかれてしまった。返答する余裕どころではなく、座っていたベッドにそのまま仰向けになってしまう。

「あのですね、この前わたしのトレーナーさんと初めてうまぴょいしたんですけどなんか思ってたよりすごく大きくてびっくりしちゃって、ちょっと痛かったけど何とか挿れることができて……
⏰
……で大変だったんですよ。…あれ、スズカさん？聞いてますかスズカさん？」

効いてるわスぺちゃん、なんて答えられるはずもなく。
やけに具体的な“初ぴょい”と“うまだっち”の話を30分程され、時折自分のトレーナーさんに重ねたりしていたものだからもうだめ。しかも、その間しっかりと耳を傾けている自分が恥ずかしい。
まだその景色は知らなくていいかな、と思った。

スズカさんは絶対ゲートまで浅いからお腹で測れないし明るい所でするのは恥ずかしいからいつまでたっても全体像を知らないままだといいなと思います
なんなら最中はずっと目をつぶってるし恥ずかしいから声を抑えるのに必死なんだけどそれがかえって死ぬほどエロいから結局わからずじまいで周りに聞かれても答えられないしただ気持ちよかったとしか言えない語彙力でいてほしい
というのを考えながら雑に急ぎ認めたのだが卿はどう思う？

そうだね

卿！？
いいよね…わかるよ

そうだね

次の日からじっとトレーナーさんを見ては（いけないわ…）してるんですね

スレ「」卿の慧眼さにはいつもながら感嘆するばかりですな
ですがそのうちトレーナーのハロン棒をじっくり眺めて欲しいところだ

卿も貴公の言う通りだと思うよ...

スペちゃんはとっくに経験済みなのがまた…
ダービーウマ娘はみんな経験が早いわ

ダービーウマ娘はさぁ…

スペちゃん…フラッシュ…アヤべさん…チケット…
…チケット？！

今日…ちょっと調子悪いか？って普通に心配されて
尚更言い出せないスズカさんだ

平均20cm台の噂が流れる中で思ってたよりすごく大きいスペトレ…

スズカさんが浅めなのはわかる

スぺちゃんの話を聞いてからというものの、トレーナーさんから目が離せなくなってしまった。気を抜くと目線で追ってしまうし、やがてそれはどんどん下の方に…ってだめだめ。
スぺトレさんのがどういう形をしているかを聞かされ……ううん、最後の方は好奇心を隠せずしっかりと聞いてしまったために、トレーナーさんの実物はどうなのか気になって仕方ない。こんな煩悩に囚われてしまう自分が情けないし恥ずかしいけど、自分だって思春期真っ只中の一乙女。興味がなかったわけじゃないしむしろ気になるというかトレーナーさんの事なら知っておきたいというかううんそうじゃなくて……ﾌﾟｼｭｰ…

…走ろう。
何もかもを置き去りにする走りなら、きっとこの気持ちも。そんな希望を持ってコースを走り始めた…のだけど。

「すごいぞスズカ！自己ベスト更新だ！！」

今日、初めてトレーナーさんに嫌な感情を抱いてしまった。本当にごめんなさい。でも、お願いだから視界に映らない所にいてほしい…そんな思いはついぞ届かず、結局私だけの景色は煩悩に塗れたままトレーニングを終えてしまう事となった。

その日の夜、スマホの検索履歴は「男性器　平均」「男性器　膨張率」といったワードで埋め尽くされることとなり、また変に昂ぶってしまう。誰に相談していいかもわからないから、一人悶々とするしかない辛さはまだ終わりそうにない。

「…どうしたらいいの」

今はただ、その手を下半身へと向ける事しかできなかった。

むっっっ！

素晴らしい…

なるほどね？

私と卿は前にもこの話をしていたな

然り然り何万回と繰り返した

何万回も同じ話をしてくれもっとしてくれ

卿らの討論も長い割に中々結論が出ないようだな

スズカさんは胎が浅いという共通認識

今年の夏合宿
夜の話題は決まったわね…