「些細なことだけど、これから先も二人で走っていくならこういうことも話し合える方がいいと思った。
　それに夜のことだから今のうちにと」
「なるほど分かったわ。じゃあドンと来なさいトレーナー君」
「まず…言葉が明け透けすぎてしょんぼりしそうになる」
「あけすけ」
「何て言うのか…風情が無いというか
　それ差し引いても君が魅力的だから結果的には問題無く行けるんだけど、やっぱり気になる」
「イケイケでフルスロットルな感じだしトレーナー君も今までOK出してくれてたから
　バッチグーだと思ってたわ…！お姉さん結構おったまげ〜よ！」
(バッチグーって)
ある感想を抱いたがこれは胸のうちに秘めた。
「…先に言っておいてアレだけど、これはおまけなんだ。あともう一個。こっちの方がずっと大事で」
「…何かな？」

「その、あのセリフを言われた男。最後の方で結局ヒロインじゃなくて同級生の方を選ぶだろう？」
「うんうん。ん？え？」
「こういう別れ方もあるのかなって考えさせられるラストだったけど…自分達には相応しくないなと」
「………そう、だったんだ」
「いや自分があの人みたいに取り合いしてもらえる大層な男だと思ってるわけじゃない！
　あー君の男選ぶセンスが良くないとかでも、いやいや自分が当たりな男だと思い上が…話を戻すよ」
「あ…ええ…」
マルゼンスキーの反応に何か違和感を覚えるがそれでも言葉を続けていく。
「つまりそういう結末に行き着くお話の言葉だって思うとこう、うーん、ってなる時があるというか」
「結末…」

「…この先もトレーナーを続けていくつもりだから、新しい担当を持ったりチームを結成したり
　桐生院さん以外にも異性の友人ができたりなんてこともあるかもしれない」
「そうかも、ね。トレーナー君、ちょっと変わってるかもだけど面白いし、いつも頑張る人だもん
　…そうやって頑張ってたら、いつか私みたいな気持ちになる人が」
「出てきたとしても、君以外の人に男としての愛を注いだりなんてしない」
「っ」
「…また思い上がった仮定したな。でももし、もしだよ！もしそうなっても絶対大丈夫。言葉は選ぶけど断る」
「…しないんじゃないかな、まぁちょっと覚悟はしておけってことね？」
「ごめん待って。ちょっとも要らない」
「じゃあ予防線貼るのは禁止。大丈夫だから。ビシッと決めて。ね？」
「う、うん。…君が好きで観てるドラマにケチつけることになるけど、ついでにダシにさせてもらおう。
　このドラマはあのお話のようなストーリーにしない」
「…トレーナー君」
「君だけだ。乗り換えも寄り道も無い。これからも君だけが愛しい。……だから、あの言葉は相応しくない」

「…うん。たくさん話してくれてありがとうねトレーナー君。
　君の言い分はよーく分かったわ。…君の気持ちも」
「ははは…お誘いへの注文ごときにどういたしまして」
「本当はね、エッチにはいい意味で慣れてきたけど誘うのはまだちょびっと恥ずかしかったの」
「ごめん。失礼ながら今ちょっと意外だなって思った」
「それはどーも。
　アレすごくパワフルなセリフで、まさに『お話の中の言葉』だなって思ってたの。
　だから口にしても真似っ子というか、内心自分を茶化しながら使えるからつい頼ってたかも」
ペロ、とイタズラっぽく舌を出しながら自分の頭を軽く小突く。
(テヘペロって)
このモーションにもある感想を抱いたがこれもまた胸のうちに秘めた。
「これからはちゃんと頑張ってトレーナー君をドキドキさせられる誘い方をするわよ〜！」
「うん。期待してるよ」

「さてトレーナー君。ここでお姉さんからも大事な話をしようと思います」
「ん？何かな」
「私ね。あのドラマね」
「うん？」
「…最近テレビで再放送してるの観てる途中なのよ〜！」
「ええぇ！？」
再放送中だと。レースのための資料集め以外にテレビを見る習慣があまり無いから知らなかった！
まさかこの話をし始めた時の変に薄い反応はそのせいだったのか！
「ひどいひどいひどい！トレーナー君ひど〜い！」
「わっ！？痛っ！待って待ってマルゼンスキー！待ってって！」
「観てるって言ってなかったけど！再放送だけど！だからってネタバレしちゃうなんて〜！」
ポカポカと肩叩きのような動きでこちらの胸を叩いてくる。ウマ娘の力で。
見た目に反して重みのある拳が着実にダメージを蓄積させていく！
「お゛っ、ちょっとマルぜ、やめてっ」
「おバカ〜！」

「というわけで！以後気をつけるよ〜に！」
「はい、善処いたします…」
「全くもう。………ね。トレーナー君」
「あーまだ胸痛い…えっ何？」
「お姉さん、お話してたら目が冴えちゃったかな〜。」
マルゼンスキーがこちらの腕に抱きついてくる。
「トレーナー君からすっごく熱いお話してもらって。このままじゃ寝付けそうにないな〜って」
美しいグリーンの瞳は揺れ、口から漏れ出す吐息は熱く色香を纏い出す。
腕を抱く力が一層強くなり、豊満な乳房の柔らかさと体温が先の告白の効果のほどを物語っている。
「ね。トレーナー君。その…えっと…今からまた、愛してくれる？」

彼女が求めているものは明白だ。。
あのセリフの代わりに彼女が紡ぎ出した、素晴らしく直球なお誘いの言葉。
…しかし休日はもう終わり、数時間経って日が昇ればまたトレセンでの仕事とトレーニングの日々が始まる。
幸福な延長戦と睡眠時間の確保、どちらを選ぶべきか――

→　【できらぁ！】
　　【ドライブ後　4発　疲れ】

→【できらぁ！】

当然の選択だ。そうせずして何がマルゼンスキーのトレーナーか。コレ(小指)か！
彼女に向き直ろうと軽く体を捩ると、それを察した彼女が抱きついていた腕を解く。
そして熱を持った彼女の両肩にそっと、しかし確かな力を込めた手を置く。
「素敵なお誘いありがとう。…振り落とされないでくれよ」
「っ…うん！トレーナー君こそ！」

こうして明朝からの仕事はどうするのかなど全く考えず、徹底的にマルゼンスキーと愛し合った。
最終的にはこちらだけ精魂尽き果てたのは口惜しかったが、彼女の心身を満たせて本当に良かった。
いつもより黄色く見える朝日に照らされ、グロッキー状態でタッちゃんに乗せられてトレセン学園まで向かい
ひどい仕事ぶりを晒して理事長達の怒りを買ってしまったが安いものだ。

マルゼンスキーのやる気が上がった
マルゼンスキーのやる気は「絶好調」をキープしている
マルゼンスキーの体力最大値が4上がった
マルゼンスキーの体力が30回復した
マルゼンスキーは既に「愛嬌○」になっている
マルゼンスキーは既に「床上手○」になっている
トレーナーの体力が50減った
トレーナーのやる気が下がった
トレーナーのやる気が下がった
トレーナーは「夜ふかし気味」になってしまった
トレーナーは「肌荒れ」になってしまった
秋川理事長の絆ゲージが9下がった
駿川たづなの絆ゲージが9下がった
乙名氏記者の絆ゲージが9上がった

実にマルゼンさんとトレーナーって感じがするやり取りで好き…

職場の人間関係滅茶苦茶になってるけど幸せでトレンディな二人だね…

終わり
激マブのスレでたまに「トレーナー君！セックスしよ！」ってレス見てなんか思いました

ウワーッ！がっつりうまぴょいしてた！

いいね…
どうして誘いにそのセリフを選んでたかの解釈がとても好み

気にするとこそっちなんだ…ってのとマルゼンさんがその言葉使う理由とかいいね…

>トレーナーの体力が50減った
>トレーナーのやる気が下がった
>トレーナーのやる気が下がった
>トレーナーは「夜ふかし気味」になってしまった
>トレーナーは「肌荒れ」になってしまった
>秋川理事長の絆ゲージが9下がった
>駿川たづなの絆ゲージが9下がった
>乙名氏記者の絆ゲージが9上がった
あきらめる押しそうなイベ来たな…

何なら育成中にこれやってそうなのが恐ろしい二人だわ…

>「ね。トレーナー君。その…えっと…今からまた、愛してくれる？」
こういうお誘いいいよね…　　

あくまでトレーナー！トレーナー側です！！

あの元ネタそう言う落ちになるの知らんかった…

>あきらめる押しそうなイベ来たな…
トレーナーが不調になっても問題無し！
理事長とたずなさんのゲージはまあ...

ご感想ありがとうございます
>あの元ネタそう言う落ちになるの知らんかった…
自分もセリフだけは知ってるけどどういう話だったのかとか一個も知りませんでした
調べたり読んだりしたら原作もドラマもそうなるんだ…とか令和版あったんだ…とかビックリ
んで「これトレーナー君に言うのまずいタイプのセリフでは？」と
令和版はアンテナ低かっただけかもしれん

よく見たらあの記者だけゲージ上昇してんじゃねーか！

>よく見たらあの記者だけゲージ上昇してんじゃねーか！
あの記者一心同体度しか見ないし…

この記者絶対にスクープ記事にするだろ

トレーナーもだいぶ思考がマブいな…

マルゼンさんばっか話題になるけど古くない？とか言いつつテンポよくやり取りするからなトレーナー…
頭ごなしに否定するわけでもないのがいいね

すすすすす…素晴らしいです！！って脳汁出してそう

理事長はシニア4月直前にぎりぎりとかじゃなきゃセーフ
たづなさんもあんまり不足しないからまあセーフ

自宅通いかつ一人暮らしでついでに2人での移動手段もあるってつえーな…

恥じらうマルゼンさんもいいね…

セックスしよ！の元ネタてなんなの？

マルゼンさんとかクリークが女の子らしいところ見せるの好きなんだよね…

普段はしっかりした大人の女なのにこうして不意に女の子見せてくるのに弱い

四国の聖地になった駅には今でもハンカチがめいっぱい括り付けられてるよ
日差しと波しぶきで全部でろでろになっちゃってるけど

>セックスしよ！の元ネタてなんなの？
小田和正の「ラブ・ストーリーは突然に」でおなじみ！
今流行のトレンディドラマの金字塔「東京ラブストーリー」よ！

再放送もあってホントにプチ流行してるからな…

振り向けばヤツがいる、とか東京ラブストーリー見て思うのは
コートの肩幅の凄さ

>セックスしよ！の元ネタてなんなの？
若い…

本音をぶつけてるのにお互いに「今この人は言葉を選んでくれてる」って想いあえるのは
大人よね…

30年前のドラマだしな…

丁度今年で30周年！！

>「ね。トレーナー君。その…えっと…今からまた、愛してくれる？」
マジにときめいてる状態の激マブにこんなこと言われたら選択肢下押しても勝手に上になるわ

あーの日ーあーのときー

「」〜んち！セックスしよ！

脳内再生余裕
このページhtml保存したわ

愛嬌満点のマブいスケしてる時も頼れる強いお姉さんしてる時も最高だけど迷ったり悩んだりみたいな少ししおらしくなってる時も本当にいいんだよな…
そこからトレーナー君やスペちゃん達後輩からパワーをもらってすぐ激マブに戻れるのも含めて

>「うんうん。ん？え？」
ここかぁ〜…