二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1627817197065.jpg-(743662 B)
743662 B21/08/01(日)20:26:37No.830090682+ 21:27頃消えます
ヤエノムテキから、謎の文書が送られるあの一件以来、彼女との関係はどこかよそよそしい雰囲気になってしまった。
「おーい、…ヤエノムテキ〜」
「ひっ!」
全力ダッシュでその場から逃げ出すヤエノムテキ、当然、ウマ娘の脚力で人間に敵う訳がなく…
あっという間にヤエノムテキはトレーナー室から居なくなってしまった。
「……俺、もしかしてペット騒動で嫌われた?」
生憎俺が要求する練習メニューとかは完璧にこなしているから余計それがダメージになる。
もしかしなくてもトレーナー不要?このまま日本ダービーあの子買っちゃうの?大事なこの時期に??…俺、要らない感じ?
「俺この仕事辞めようかなぁ…」
「ええっ!?どうしちゃったんですかぁっ!?」
突然背中に大きな声を掛けられ、振り向くと…
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/08/01(日)20:26:54No.830090818+
「あ、チヨちゃん?いつもヤエノムテキがお世話になってます、どうか俺が居なくても彼女の支えとして…」
「えっ!?えっ!?…えーっと…とりあえず、こちらこそお世話になってますっ、状況が分からないので落ち着いてそこに座ってくださいっ!」
「あっ…ごめん、うん…」
完全に燃え尽きた灰になった俺に、チヨノオーは慌てた様子で席に座った。
「とりあえず…えっと…どうしてそんなことを…」
「ヤエノムテキに嫌われた…俺はもうダメだ…」
「えっ?…うーん……えーっと…ムテキさんは昨日もトレーナーさんと話せなかったと一日中私に話してましたよ?」
「……んん?」
………2人の間に沈黙が訪れる。
221/08/01(日)20:27:06No.830090898+
〜〜⏰〜〜
「えっと……えーっと…ですので…別に嫌ってる訳では無いかと…何かトレーナーさんに恥ずかしい感情があるのではないかなと…」
「あ、そうなんだチヨちゃん、…いやでもなんで恥ずかし…あー…あの手紙か…」
「あっ!受け取ったんですねっ!それでどのような回答を…したんですか?もしかしたらその話がムテキさんの心にダメージが入ったのかもしれませんっ」
「ん?ああトレセンは変わらずペット禁止だから嘆願書送ってもダメなものはダメだって」
「はいっ?」
「えっ?」
……………
321/08/01(日)20:27:21No.830090970+
〜〜⏰〜〜
「…………状況は解りました、なるほど、ムテキさんには別途で私の方から指導を入れておきますね」
彼女が指導などと言うとんでもない言葉を話し、思わず顔を見ると…全く笑っておらず瞳のハイライトすら完全に消失していた。
「チヨちゃん、なんかいつもと比べて怖いんだけど…」
「トレーナーさんは悪くないですよ、どう考えてもムテキさんが100悪いと思います、とりあえず…仲直りが必要ですよねっ」
「え、ちょっと、早すぎ…」
「仲直りが必要です」
「あの」
「準備しましょうねっ?」
「はい………」
「1番良いのは…そう、お出かけですっ!2人だけのお出かけ、お互い思いをうち明け易いでしょう、ダービー前ですが、リフレッシュの一環として一日だけするのがいいと思いますっ」
「なるほど。お出かけか…わかった!ありがとうチヨちゃん!誘ってみるよ!!」
「突飛な行動、多く成就せり!です!応援してますねっ」
421/08/01(日)20:27:45No.830091127+
書き込みをした人によって削除されました
521/08/01(日)20:28:34No.830091443+
〜〜⏰〜〜
放課後、いつもの調子でヤエノムテキは俺のトレーナー室にやってくる。
「…あのっ!きょ、今日も自己練習で済ませますので…」
「ムテキ、あのさ、今週の週末空いてる?」
「へぇっ!?」
「…あ!ごめんちょっと突飛すぎたよね、…一緒に街にでも出かけない?少しリフレッシュしたっていいと思うんだ」
621/08/01(日)20:28:44No.830091506+
「えっと、そ、その…それは…2人だけ…ということですか?」
「もちろん!お互いに最近ちょっと硬い気持ちだろ?肩の力を軽くほぐそうと思って…」
「是非、是非…お願い致します!」
思ったよりも物凄く素直に上手くいった、…チヨちゃん、本当にありがとう…。
「それで、週末だから当然私服で行くんだけど…」
「私服っ!?」
ん?
「そ、そのそれってつまり…で、で、…ああ逢い引きということですか!?」
「うん?…うん」
逢い引きってなんだ?
「あ、あわ、わわ、も、申し訳ありませんっ!!来週にしてください!!どうかっ!!」
「えぇっ!?うん!わかった!来週な!とりあえず今日は一緒にメニューをこなそうか」
「は、はいっ!」
…なんとも、彼女は従順に俺とトレーニングをこなしてくれた。
…うん、これは上手くいってると言っていいだろう!
721/08/01(日)20:29:56No.830092048+
〜メニュー終了後、放課後〜
バァン!!とチヨノオーの部屋の扉が開く。
「ひゃっ!?」
「チヨノオーさんっ!!!!!!!」
「ムテキさんっ!?どうしたんですかっ!?」
「出門の為の服が必要なんですっ!!早急に!!どうか!!」
ヤエノムテキはサクラチヨノオーに向かって強烈な土下座をした。
「ちょっ!えっ!?何があったんですか!教えてください…」
「そ、その…」
ヤエノムテキは、チヨノオーに事情を全て話す。
821/08/01(日)20:30:12No.830092166+
「!?!?」
「ふ、相応しい服など私は持ち合わせてませんっ!!武術一辺倒で過ごし続けた日々に迷いが生まれてるのです!どうか!この煩悩が広がる前に知識を!!」
「………えっと、とりあえず私がムテキさんの服をコーディネートすればいいんですね!」
「そうですっっ!!どうかっ、どうか私に!!」
「分かりました!週末行きましょうっ!急がねばし損ずる事です!」
「ありがとうございますっ、ありがとうございますっ……!!」
921/08/01(日)20:30:38No.830092333+
〜〜⏰〜〜
「えーっと、ムテキさんは可愛らしさよりも…こちらのボーイッシュな服を…」
「…こ、こちらのですか…?す、すこし露出が…」
「大丈夫ですよ!勝負服でも似たようなの来てるじゃないですかっ」
「い、いえ、人前にライブで見せる衣装をそ、その周囲に晒しながら歩くというのは…」
「大丈夫ですっ!それとこれも…」
「す、スカートの丈が短すぎますっ!!」
「大丈夫ですって!!ムテキさん、結構魅力的な体ですから!!」
「………うううぅ……」
真っ赤になるヤエノムテキを放置して、チヨノオーは次々と選び…
「以上になりますっ」
「分かりました、こ、この八重垣流代表として…見事着こなして見せますっ!」
「はい!頑張って下さい!!」
1021/08/01(日)20:30:55No.830092462+
当日、俺はチヨノオーにおすすめされた場所に向かう。
なんでも最近できたレジャー施設らしく、ヤエノムテキと共に行くのなら丁度いいらしい
時刻通り、待ち合わせには先に彼女が居た。
「待たせたな」
「5分前です、問題ありません」
ピシッとしたいつもの風貌に戻った彼女を見て、安心しーーー
「…………………なにその服?」
ネグリジェのような肩が空いて横から胸が見えるような上着に、かなり丈の短いスカート。
はっきり言って目のやり場に困る服だ、よくこんなの選べたな…
1121/08/01(日)20:31:07No.830092559+
「あっ、こ、これはですね…チヨノオーさんに選んでもらいまして…その、あっていますか?」
「とってもキレイだよ」
「っっっ!?」
真っ赤な顔して彼女はうぅーと声を上げる、そんなにか?褒められて照れるので、とりあえずは撫でて宥めて上げた。
「…それで、今日はお前がエスコートするって?」
「はい、夏ですので…ここの森林公園はどうでしょうか」
「おお!存分に遊べそうだな!」
「…そうですね、大変よく娯しめそうです」
1221/08/01(日)20:31:22No.830092651+
〜〜⏰〜〜
森林公園はかなり爽やかな空気で、噴水公園当たりは特にひまわりや、紫陽花がまだシーズン状態らしく、とても綺麗な場所だった。
「あれ?ヤエノムテキ、着替えたの?」
「えっと…はは、そうです!流石に恥ずかしい服装でしたので…」
ヤエノムテキは途中格安だったという理由で別の服を来ていた、シルクの白いいい服で。清楚な感じもするが相変わらず目のやり場に困る服装である。
「では、奥の藤の花の所へ…」
大きな清流の川が流れ、低木気味に置かれた藤の花に包まれたそこは、いわゆる妄想に出てくる古い京都のような和の空気が強い道だった。
「こちらです」
「綺麗だな」
「はい」
彼女は赤い橋の途中で止まり。川を眺めていた。
1321/08/01(日)20:31:44No.830092825+
「それはそれとして、最近どうした?」
「えっと…」
「結構硬い雰囲気だったし、俺の事避けてたろ?」
「…そうですね、その…トレーナーさんのこと気にすると、少し胸が締め付けられるのです」
「…それは…」
「…トレーナーさん、どうか、私を許してくれませんか、貴方に恋をした私を」
彼女がいい切る前に、俺は抱きしめた。
「俺はトレーナーだぞ、それは一時の気の迷いだ、もっと落ち着いてみなさい」
「………ううっ………」
「いまは、その時じゃないから」
「へ?」
「2年後…お前がドリームリーグに行く時、キチンと成人する時に改めて自分の気持ちに振り返るんだ、その時に言うならちゃんと答えてあげるから」
「……わかりました……」
彼女は落ち込んでいたが、どこか納得していた顔つきで、俺もまた、ひとつ…強く頷いてーー
1421/08/01(日)20:32:51No.830093247+
突如、大雨が降り注ぐ。
「トレーナーさん、スコールです!早くこちらに!」
急いで俺は近くの休憩所に駆け込む。
「私たちだけのようですね」
「そうだな」
「あの…」
俺はヤエノムテキを見て、すぐに振り返った。
服は透けていて、あまりにも露出した肉体が見えてしまっている。
「………ここなら、誰もいません、だから…お情けを…」
彼女は俺を強くウマ娘の力で握りしめ、逃がさないとばかりに……
1521/08/01(日)20:33:10No.830093392+
「ふんすっ!」
だが、甘い、俺がなんで柔道を学んでいたか、分かってなかったようだな。
「わぁっー!」
ウマ娘に強硬手段を取られた際のカウンター法、万が一の為に学べと言われて、ヤエノムテキとならいい契機だとしっかり学んだのだ。
俺は彼女を背負い投げし、そのままひっくり返しつつ、痛みのないように最後はゆっくりと下ろす。
「傘が無くても帰るぞ、気合いだ」
「ううっ……」
「こういう時の返事は分かってるだろ?」
「お、押忍…ぅ……………」
1621/08/01(日)20:33:40No.830093630そうだねx5
掛かりすぎなようですね
1721/08/01(日)20:35:11No.830094311+
ダメだった
1821/08/01(日)20:35:40No.830094511そうだねx3
ヤエノムテキ様宛『一心同体デートプラン』ご利用明細

・メジロ森林公園観光プラン
 ・追加オプション
  ・気象変更術、スコール
  ・透け透け服搭載

・和風休憩所施設「メジロの宿り木」
 ・ベンチ風ベッド
 ・疲労回復ドリンク『ウマピョイZ』28本入り
1921/08/01(日)20:36:01No.830094669そうだねx6
ここメジロだったのかよ!?
2021/08/01(日)20:36:04No.830094693+
・割引
 無し
2121/08/01(日)20:37:22No.830095320そうだねx4
押忍ッ!!!!!
ずっと前に書いたヤエノムテキちゃんの作品でどうしてもデートさせたかったので
書ききりましたッ!!!
もう忘れてる方も多いと思いますが許してくださいっ!!!
それはそれとしてたぶんチヨノオーさんが選んだ服装はマルゼンスキーの私服だったと思います!!!
2221/08/01(日)20:37:27No.830095355そうだねx9
10割支払ってるの初めて見た
2321/08/01(日)20:38:02No.830095609そうだねx11
>・割引
> 無し
ダメだった
2421/08/01(日)20:38:37No.830095865+
一服盛り損ねたか…
2521/08/01(日)20:40:16No.830096606+
マックイーンさん何か一言
2621/08/01(日)20:40:36No.830096746+
よくやった!
後は前の怪文書を貼ってくれると嬉しい…
2721/08/01(日)20:41:26No.830097146+
>マックイーンさん何か一言
会長のマックイーンですわ
この度は私の至らぬ責任によってうまぴょい大失敗を起こしてしまいましたわ…
全て私の責任ですわ…
以降こんなことがないようにある程度強硬手段も辞さないようにしますわ………
2821/08/01(日)20:51:31No.830101697+
書き込みをした人によって削除されました
2921/08/01(日)20:53:20No.830102531+
この度は一心同体デートプランのご利用ありがとうございました
この度は当方の不手際により一心同体に至らず誠に申し訳ございませんでした

付きましては今回に関しては割引の適応外となりますが次回以降の永続優待券を持ってお詫びとさせていただきます
今後ともお二人の行く末が一心同体たらんことをお祈り申し上げます
3021/08/01(日)20:54:43No.830103154そうだねx2
>この度は一心同体デートプランのご利用ありがとうございました
>この度は当方の不手際により一心同体に至らず誠に申し訳ございませんでした
>付きましては今回に関しては割引の適応外となりますが次回以降の永続優待券を持ってお詫びとさせていただきます
>今後ともお二人の行く末が一心同体たらんことをお祈り申し上げます
強すぎる一心同体…
3121/08/01(日)20:55:16No.830103398+
メジロで初めての事例になりそう
3221/08/01(日)20:57:14No.830104323+
書き込みをした人によって削除されました
3321/08/01(日)20:58:02No.830104672+
メジロシティ最大の失態になりそう…
3421/08/01(日)20:59:31No.830105383+
負けることから始まる一心同体というレアケースだからな
メジロでもなかなか難しいだろう
3521/08/01(日)21:05:30No.830108520+
相変わらずよわよわすぎる…
3621/08/01(日)21:06:59No.830109289+
メジロの文字が出るまでメジロだと分からない事例初めて見た
3721/08/01(日)21:07:31No.830109586+
メジロシティが敗北したようだな…
3821/08/01(日)21:08:34No.830110100+
メジロだったとはこのリハクの目を以てしても見抜けなんだ
3921/08/01(日)21:08:54No.830110247+
まあトレーナーに無理やり盛るぐらいメジロならするだろうしまだメジロは本気ではないんだろう
4021/08/01(日)21:09:43No.830110670+
途中までの表現が綺麗な世界をしっかり書いてるからメジロ感が全くない…
と思ったらスコールあたりからのヤエノムテキの謎の誘導力で全てを察してしまった
4121/08/01(日)21:11:54No.830111810+
最初メジロって分からなかったけど
知ってから見るとところどころヤエノムテキ確信犯な行動しっかり取ってるのな…
メジロ要素ないと思ったらしっかりメジロしてる
4221/08/01(日)21:23:45No.830117629+
マックイーンの謝罪会見が明日のトップニュースになるな………


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