それをマヤノが指摘する頃にはボク達も大分落ち着いていて
やがてやってきたスカーレットのトレーナーに頭を下げられしぶしぶ解散する事にした
「あいつ、どうもトレーナーがどれだけ強いか調べてるみたいでさ」
困ったように呟く彼女のトレーナーの話を聞いて苦笑する
大体、ニンゲンがそんなウマ娘に勝てる訳ないじゃん
何しろボクらは大の大人数人分の重量上げだって易々とこなすのに
生き物としての作りが違うんだ。まあ、それでもケガとかはするんだけど…
まあそれを考えたならトレーナーが抵抗できなかったのは仕方ないと思う
そう考えるとボクの機嫌は直ってたけど
ボクよりも先に勝手に身体を触られた事に関しては別だ

「だからボクもトレーナーの身体触ってもいいと思うんだよね」
「それ暴論じゃないか？暴論」
う、案の定トレーナーは困ったような顔をしてきた
なんだよー。スカーレットには触らせたクセに
…流れでいけると思ったんだけどなー

「まあ、それで下手にテイオーにヘソ曲げられても困るからな…
ほら、変な所触らないならいいぞ」
する…とトレーナーが無造作に上着を捲ってみせる
男の人はちょっと、自分の上半身が性的なアピールになる事をもう少し自覚した方がいいと思う
がっちりしてそうな胸板と、割れている腹筋
シミ一つない上に血色のいい健康的な肌…
きゅっ、とボクの下腹部と顔が一気に火照るのが分かった
「へへーやった。じゃあ遠慮無く」
でもそれはおくびにも出してやらない。変に掛かって逃げられちゃコトだもん
…とりあえずあの、先っぽとか触ってみようかなあ
「乳首は駄目だぞ」
「っ！？」

ハッ、と顔を上げるとボクは思わぞ後ずさっていた
ピリッと来たんだ。警戒をしろ、とカンがそう告げていた
トレーナーの方も目を丸くしていたけど
やれやれというように上着を元に戻してしまう
「…敏感なの？」
「そういうこっちゃないが駄目だろう、乳首は…
それはもうスキンシップの範囲を超えてる」
「スカーレットには、好き放題させた」
「あくまで他意が無かったからな。あれは興味以上の感情は無かったよ」
「へーぇ…それじゃボクがまるでよこしまな気持ちでトレーナーの乳首触りたいみたいじゃん」
「ああ、そう言った」
図星だったけど、なんだかカチンと来た
見くびられてると感じたしちょっと思い出して貰わなくちゃいけない気がする
ボクがサイキョーで無敵のテイオー様って所、見せつけてやらなくちゃ
「人の事変態呼ばわりするようなトレーナーは…こうだっ！」

電光石火、イナズマステップが室内で火を噴く
初手で右へと動く挙動はわざとスピードを落とした
だからヒトの動体視力じゃ、そちらにどうしても目が行ってしまう
揺さぶりをかけ左へ。転じて右の壁を蹴り
「――わ、ぶっ！？」
そしてトレーナーの姿がぐるっと回ってボクはソファへと沈められていた
混乱するよりも先に状況を理解しなくちゃいけない
トレーナーはもうこっちを困ったように見ていた
が、立っている位置は同じままだ。つまりは…
「フェイントに意味は無かったんだね、トレーナー」
「流石は。聡いなテイオー。その通りだ」
ヒトはウマ娘の加速には目が追い付かない。普通は
だけど…狙いがトレーナー自身という事が分かっていれば挙動の予測はできる
トレーナーは自分の乳首を餌に、ボクという大魚を釣り上げたんだ…！
最小の動きで、最大限の結果を得る…

ゾクゾクとボクの背筋を走るものがあった
武者震いだ、これは
カイチョー以外にも超えるべき壁が、しかもこんな近くにあったなんて…！
「究極―」

ぼふん
再びボクの頭がソファへと沈む
「…は？」
「あんまりもう部屋で暴れるなテイオー。ホコリ飛んだら空気入れ替えないといかんだろ」
いつの間にか側に寄って来ていたトレーナーが
どうやらボクが気づかないうちに転ばせて、ソファに寝ころばせたらしい
混乱する耳元にそっと、トレーナーの顔が近づいてきた
「大人しくしろ。俺は元々、治すより壊す方が得意なんだ…
エルコンドルパサーのトレーナーと一緒でな」
「……分かった」
頭が冷えた訳じゃない。むしろ逆だった
聞いた事の無い声色で脅し文句を呟いてくるトレーナーにかえってボクはコーフンしてた

「さ、とりあえず冗談はこの辺にしてミーティングするか」
「んもーびっくりしたじゃんかさー！本当に怖かったんだぞー！」
「ああ、悪い悪い」
「でもね、今ちょっと壊れたかも…」
「は！？おい大丈夫か！？どこか捻ったのか！？」
「ううん。ボクの男性観、壊れちゃった」
「…で、秋天の話なんだが」
「ﾁｬﾝﾄｷｲﾃﾖｰ！！」

本当にボクがめちゃくちゃにされてしまうのはこの数年後の話

あの怪文書の怪文書かよ！？

続くのかあの肉食ダスカ怪文書…

こう…テイオーに乳首とか連呼されると妙な気分になるのです

二次災害が広がっている…

なんなの！？中央は達人級<マスタークラス>の巣窟なの！！？？

>なんなの！？中央は達人級<マスタークラス>の巣窟なの！！？？
エリートウマ娘を御するにはそれ相応のトレーナーでなければならない
中央トレセンのトレーナーズスクールが達人級の養成所なのは常識だろう？

思い出して欲しい
何故天才肌で素質もあるテイオーにわざわざ会長が名指しでトレーナーを指名したのかを

指導力メンタルそして強さ･･･これが中央トレーナーに求められる資質･･･

>本当にボクがめちゃくちゃにされてしまうのはこの数年後の話
随分と…時間がかかるな

中央トレーナーはどいつもこいつも渋川先生かよ

>トレーナーは自分の乳首を餌に、ボクという大魚を釣り上げたんだ…！
バトル漫画かな？

素直に甘えるならしゃぶらせるくらいはしてもいいと思う

奥の弱い所をコツコツされてお漏らししてしまうテイオー…

>素直に甘えるならしゃぶらせるくらいはしてもいいと思う
>それじゃボクがまるでよこしまな気持ちでトレーナーの乳首触りたいみたいじゃん

テイオーの乳首開発されそう

ダスカの暴走をダシに素直にいちゃつけないのかコイツらは(カレンチャンの方の結果を見ながら)

>中央トレーナーはどいつもこいつも渋川先生かよ
膂力に劣るトレーナー達がフィジカルを鍛えるよりも合気を身に着けるのはごく自然な事である
だが中には筋力の面でもウマ娘を制圧する者達もまた存在する、するのだ

>本当にボクがめちゃくちゃにされてしまうのはこの数年後の話
詳しく聞きたいね

>>本当にボクがめちゃくちゃにされてしまうのはこの数年後の話
>随分と…時間がかかるな
さっきのカレンチャンはその日のうちに生ぴょいしてたね

ダスカの怪文書の怪文書は今日だけで何本か見た

>本当にボクがめちゃくちゃにされてしまうのはこの数年後の話
こいつらうまぴょいするんだ！

合気道うまい人に投げられると
身体が思ってもいない向きに曲がる感覚を味わえるぞ

>トレーナーは自分の乳首を餌に、ボクという大魚を釣り上げたんだ…！
人の事変態みたいに言わないでくれよ！！

それ以上抵抗すると足が折れるよ
ボクの

この脅迫流行ってんの！？

>この脅迫流行ってんの！？
むしろ最初はテイオーの持ちネタだった記憶
いつの間にかダスカの方が使いこなしてた

ウマ娘を指導するトレーナーが常人である筈がなかったんだ…

>むしろ最初はテイオーの持ちネタだった記憶
>いつの間にかダスカの方が使いこなしてた
こわ…

>それ以上抵抗すると足が折れるよ
>ボクの
そりゃ卑怯だろうがよぉ！

これスカーレットの不評をかなり集めてしまうのでは…と思ったが
どの子も「トレーナーの新たな面が見れたから」って有耶無耶にしてくれそうだ…

ウマ娘みたいな力を持った種と遥か昔から隣人として接してきたんだ
そりゃ人類も進化するだろうさ

>どの子も「トレーナーの新たな面が見れたから」って有耶無耶にしてくれそうだ…
横になっただけのスカイが許すかな？

でも突然ダスカに上捲られて胸ペタペタされるのは正直興奮する

学園がまともならそもそも無差別なセクハラ自体がタダじゃ済まねえよ…
十中八九まともじゃないだろうけど

トレーナーがこの調子なら逆ぴょいの発生は皆無に思える
相当真っ当な世界線だな！

強姦がまかり通った方がはるかにまともではないよ