誤字なおしてないのはすまないがそのまま投稿する ~学園からのお知らせ~ 3月下旬 当学園の理事長秘書 駿川たづなが行方不明になりました 現在警察及び学園関係者により捜索活動が行われております 臨時秘書としてURAから臨時に○○を任命しており理事長に御用がある場合は○○にお伝えください ~学園からのお知らせ~ 4月上旬 アグネスタキオンの薬品庫から若返り薬が無くなったことが判明しました ただ当薬品庫はあまり使用されておらず 最短でも3月下旬には開かれていないことが判明しています 若返り薬とわかりやすく書かれているため見かけたら高等部〇年X組アグネスタキオンあるいはアグネスタキオンラボまでご返却ください(お礼あります) 新入生の方へ ご入学おめでとうございます。これから皆さんは仲間であり友でありそしてライバルです。 本格化などは個人差があり何年生でデビューするかはまだ分かりませんがレースをお楽しみください 数日後にはトレーナー閲覧の模擬レースがあります もしよい結果を出せればここでチームに入ったり専属トレーナーとのトレーニングの日々が始まります ~学園からのお知らせ~ 6月下旬 新入生の皆様 メイクデビュー戦お疲れ様です。 X日付メイクデビュー1位となった 中等部1年生 X組 キクチミノルさん 及び その専属トレーナー△△には大事な話があります 至急理事長室まで出頭お願いします ~学園からのお知らせ~ 翌日 中等部1年生 X組 キクチミノルさんは家庭の都合により自主退学となりました。 残念な結果ではありますがよろしくお願いします。 なお特例としてX日付メイクデビュー2位であった〇×は未勝利戦を免除となります。 なお彼女の専属トレーナー △△はトレーナーから学園秘書代行に移籍します。 理事長コメント 傾注っ!念の為に言っておくがキクチミノルは不正を行っていない! あの圧倒的な走りは彼女の才能と努力によるものであると皆に誓おう! だが事情があるのだ!それを理解してほしい! 二着であった○×の未勝利戦免除は圧倒的だったキクチミノルとの比較によるものであり、キクチミノルのドーピングなどによるものではないことも明言しておく! 専属トレーナーの秘書代行も彼自身の願いであり決して左遷ではない!むしろ栄転である! ~学園からのお知らせ~ 翌日 学園理事長秘書 駿川たづなを無事に保護しました。 詳しくは言えませんが彼女自身に心配はありません。 ただまだ精神面で不安定でありしばらく彼女が復帰することは難しいと思われます。 回復をお待ちください。 引き続き秘書代行○○とキクチミノルトレーナー△△に連絡をお願いします ~学園からのお知らせ~ 数ヵ月後 駿川たづなが学園秘書として復帰致しました なお彼女は現在籍を入れており正確には△△たづなとなりますが、混乱もありますでしょうし旧姓の駿川のままで大丈夫です。 △△という新姓の通り学園秘書代行の元キクチミノルトレーナーとの婚姻となります お二人への祝福とねぎらいの言葉をお願いします。 なお秘書代行○○はURA本部に戻ります。私も皆さんと一緒に仕事が出来て楽しかったです。 URA本部に用事がある時は是非私にもお声掛けいただければ幸いです。皆さんありがとうございました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ たづなさん視点(もともとのテキストが無くなったため1時間と少しで書き直した奴) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ タキオンさんのラボを少し見回すとあまり掃除もされていない棚が目に付いた その中にあった小さな小瓶が目に入った 若返り薬…と書かれた小瓶 これを飲めば若返るという 近くにあった説明書によると飲む容量によって若返る歳が決まるらしい… …元は発注していたのはルドルフさん…なるほど…「子供に戻ってトレーナー君に甘えたい」とは風の噂では聞いていたが… 一本飲めば若返る年齢は…私のデビューした歳だった 私の心のターフでいま魔が差しきった… 私はその薬を持ち帰り徹夜して私は書類を偽造して学園に提出した そして色々と工作をやった後 私は薬を一本飲んだ …私は駿川たづなではなく…トキノミノルとなった だがトキノミノルではすぐにばれてしまう…そこでキクチミノルと名を変えた キクチは父が尊敬する小説家菊池寛から付けた そもそも菊池寛自身が行く名家のウマ娘の父親であり彼女たちの冠にはトキノが付いた それに肖って私もトキノと名付けられたと聞いた 数日後私は新入生としてトレセン学園に戻ってきた 改めて小さな身体で見る学園は大きく思えた 入学式の時に見た壇上の理事長は普段より大きく見えた 勿論一種のサプリミナル効果のように大きく見える配置になっているがそれ以上に私自身が縮んだことは多いだろう(それでも背は高い方だが) そして私はあるウマ娘と仲良くなった 彼女の名前はハッピーミーク…白バのウマ娘だった ミークと私は同じ部屋になりそして将来のライバルを誓い合った 数日後学内掲示板を見ると張り紙がしてあった ~学園からのお知らせ~ アグネスタキオンの薬品庫から若返り薬が無くなったことが判明しました ただ当薬品庫はあまり使用されておらず 最短でも3月下旬には開かれていないことが判明しています 若返り薬とわかりやすく書かれているため見かけたら高等部〇年X組アグネスタキオンあるいはアグネスタキオンラボまでご返却ください(お礼あります) 新入生の方へ ご入学おめでとうございます。これから皆さんは仲間であり友でありそしてライバルです。 本格化などは個人差があり何年生でデビューするかはまだ分かりませんがレースをお楽しみください 数日後にはトレーナー閲覧の模擬レースがあります もしよい結果を出せればここでチームに入ったり専属トレーナーとのトレーニングの日々が始まります あぁ…もう薬が無くなったことがバレたのか… だが薬瓶は既に廃棄してある見つかることはない …模擬レースか…私も専属トレーナーが見つかるのかも… 奇しくも私の本格化はこの歳には行われるから間違いなく出走することになる ライバルか…イッセイは今なにをしているだろうか…担当トレーナーとの結婚式から先は直接会ってはいない 年賀状だけは送り合うが… 私の本当の現役時代のトレーナーはもういない 私の怪我による引退で非難がトレーナーに集中し彼は首を括った… 未だに鮮明に思い出す 天井から吊られた縄と垂れ流された糞尿の悪臭 そして何より苦悶に満ちた顔… 遺書には私への謝罪が多かった… 怪我をしたのは私の所為だというのに… 数日後私は模擬レースに参加した 模擬レースでも一位!ミークは私を抜かすことが出来ずに二位だが私に食いついた そして二人で健闘をたたえ合うと何人ものトレーナーがやってきた そのうち一人は…私の昔のトレーナーの面影が少しあるような感じがして…私は彼をトレーナーとして専属契約することにした ミークは大名門桐生院家の女性トレーナーの桐生院葵さんと契約した デビュー前までにちょっとカマをかけられて私が怒ったり ミークが行きたがっていた駅前の水族館に4人で行ったりと仲良く過ごした そして6月私はデビュー戦で8バ身の圧勝をした …あの頃と同じだ 私は強い!私は強い!私の心の中で自尊心があふれ出す だがそれでも私は知っている 私の脚が脆いことを… だからこそ前とは違って皐月賞までに合計30バ身以上みたいな走りはやめなければならない …でもまたダービーを…そして菊花賞を取りたい…! 私は三冠を…あの栄光を掴みたい 私が!誰でもない!この私が!私が掴まないといけない! 私の悲願を!彼の悲願を!そして△△トレーナーの栄光を!私が掴む!この手で!この脚で! そしてトレーナーからは次はホープフルステークスを目指し!そしてシンザン記念!共同通信杯!弥生賞!皐月賞!ダービー!セントライト!そして菊花賞!とまさに現代の重賞を色々上げていった それまでに小さなOPや本来狙わなくていい重賞を交えつつもと念を入れながらだが …共同通信杯…トキノミノル記念…私の名を冠すレース… 私はキクチミノルとしてトキノミノル記念を挑むのだ… だが次のレースでミークもすさまじい捲り上げを見せた 私と同じ8バ身差!イッセイも強かったが私には追いつけなかった でも…彼女からは追いつかれそうだ! 新たなライバルの登場に 私は心が躍った …だがあまりにも強かったがゆえにすぐに夢は覚めることになった ~学園からのお知らせ~ 新入生の皆様 メイクデビュー戦お疲れ様です。 X日付メイクデビュー1位となった 中等部1年生 X組 キクチミノルさん 及び その専属トレーナー△△には大事な話があります 至急理事長室まで出頭お願いします …トレーナーに連れられて私は出頭した 理事長室の中に居たのは理事長とルドルフさん タキオンさん 二人のトレーナーさんたちに そして秘書代理の人だった だが全員怒りの表情はなかった むしろ笑っていた それが怖かった 怒りよりも 笑顔が怖かった そして理事長は扇子を閉じこういった 「静粛…キクチミノル…いや…トキノミノルよ…駿川たづなと名を変え私の母と一緒にこの学園を支えそして理事長が母から私に代わっても支えてくれた…そんなたづながこのようなことをしたのは…よくわかる」 「…理事長」 「しかしだ…これは看過できないし…なにより過去は変わらないものだぞ…たづな」 ルドルフさんが言葉をつむぐ「私も見てみたかったものです あの幼い日に見たトキノミノルの三冠の達成を…でもそうじゃない…あなたはあなた…そうでしょう?」 タキオンさんは「会長と薬を作った私が言うのもなんだけどね… まさかこういう使い方をするなんてとも思ったものさ… でもこういう使い方こそが…ある意味正しいのかもね」 そしてタキオンのトレーナーさんは「タキオンの言う通り…まぁ…こういう使い方が出来ればいいんでしょうね…許されるものだったら…」 ルドルフさんのトレーナーさんは「ですが許されなかった…あなたが良いからじゃない…未来あるウマ娘たちの路が閉ざされるからなんです…もっとも私とルナの所為なんですけどね…それは認めます」「トレーナー君!!」 「うむっ!まぁ身内人事だが…だからこそ不問にして…おこうと思う…だから…頼む…戻ってくれたづな!」 そしてようやく重い口を開いた代理の人は「私がURA本部に掛け合い既に不問扱いとなっています…良くも悪くもこういう出来事や最悪の出来事に対して送られたんですよ 私 ご安心ください」 「トレーナーさん…?私…どうすればいいんでしょうか?」トレーナーさんは私を抱きしめ「君の罪は俺の罪だ トキノミノルは知ってるよ…」 「じゃあ 当時のトレーナーさんの事も知ってるんですか?」 「あぁ…伯父さんだったからね…父さんから聞かされたよ そして伯父さんから君の事も聞かされたことがある」 「だから…面影が…あったんですね…」 「…ミノル…いやたづな…愛してる」 その言葉を聞いた後はあまり覚えていないが解毒薬を飲んだことくらいは覚えている 解毒薬を飲んだ後私は医務室で目が覚めた 医務室と言っても学園の医務室ではなくURA本部の医務室だが 代理さんの言う通り私は不問…というか遭難扱いになっていた 私は休日を利用して山を登ったが転落 仮死状態で…みたいな感じだった 私の体は酷く衰えていた…一週間ほど眠っていたという そして身体が戻った際に一部筋力などが衰えていたらしい トレーナーは秘書代理として現在の秘書代理に教育を受けながら仕事をしていた ウマ娘のトレーナーではなく秘書のトレーナーみたいな感じで過ごしていきたいと語った そして何より「中学生の時より ずっときれいだ」と…少し恥ずかしかった 私は数か月間リハビリをしたりトレーナーとデートをしたりして過ごした そしてある日 彼は私の前に小さな箱を取り出して 開けた あまり大きくはないが綺麗なダイヤモンドがプラチナのリングの上で輝いていた 「結婚しよう」 ~学園からのお知らせ~ 駿川たづなが学園秘書として復帰致しました なお彼女は現在籍を入れており正確には△△たづなとなりますが、混乱もありますでしょうし旧姓の駿川のままで大丈夫です。 △△という新姓の通り学園秘書代行の元キクチミノルトレーナーとの婚姻となります お二人への祝福とねぎらいの言葉をお願いします。 なお秘書代行○○はURA本部に戻ります。私も皆さんと一緒に仕事が出来て楽しかったです。 URA本部に用事がある時は是非私にもお声掛けいただければ幸いです。皆さんありがとうございました。 PS ○○から たづなさんと△△くんへ 君たちの道は決して常に良バ場ではないでしょう そして健脚ともいえないでしょう "たづなさんが遭難した"富士山より高い坂は十万バリキでも上りづらいかもしれません 駿河湾より深い下り坂は決意の直滑降でも下るのは難しいでしょう ですが常に君たちは走り抜けられると信じています 人生というターフやダートは常に障害だらけ ですが一蓮托生 一心同体 人バ一体で挑めば辛い道でも踏破できない道ではありません 末永くお幸せに PSのPS 理事長 否定っ!たづながウマ娘という書き方はやめろ! 「…ハッピーミークさん!あ…えっと…でしたっけ?なにか理事長に御用ですか?それともレースですか?」 「…違う…えっとたづなさんに用事が…」 「な…なんですか?」 「えっと…おめでとうございます…フランスパンみたいに固い愛で…末永く…」 「…!はい!ありがとうございます!」「キクチミノル…」「え?あ…えっと…」 「じゃあね たづなさん」「…!…ありがとう…ミーク…」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 若いたづなさん視点とミーク視点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 十数年前6月3日 東京レース場 日本ダービー その年の東京レース場は空前絶後の人が集まった 誰も彼もたった一人のウマ娘を見に来たのだ 彼女の名は… 私はお父さんとお母さんに無理を言ってレース場まで見に来た 将来の夢はダービーウマ娘だった 俺は友人たちとちょっとした興味を持ち単に男子的好奇心からレース場を見てただけだった 将来の夢なんて中学生には何もなかった 私は赤ん坊だった為母に抱かれて特別観覧席から眺めていた 将来の夢は母親のようになることだった 私は母の担当ウマ娘がダービーを取る所を見に来た 将来の夢は最高のトレーナーになることだった 僕は伯父の担当ウマ娘がダービーを取る所を見に来た 将来の夢は伯父のように三冠馬を取らせられるだけの名トレーナーだ 私はお父さんとお母さんに連れられてレース場まで来たが興味はなくバ場内の公園で遊んでいた 将来の夢はお嫁さん程度だった 私は…このダービーを取るためにレース場に来た 将来の…いえこのクラシック期の夢は…三冠だった 「日本最大の大レースクラシック ウマ娘の王座を決定する もっとも運がいいウマ娘が勝つという日本ダービーは快晴の本東京レース場にて7万の大歓声の本開園しました  出走ウマ娘26人 バ場良 絶好のコンディション  三番人気は14番オリオン この評価は不満か 二番人気はイッセイ そして今日のこのレース他において主役はない 二冠目を勝ち取れるか  一番人気はもちろんこの子 トキノミノル 9番での出走です  各バゲートに入りました…一斉にそろってスタート!」 十何年もたったのにまだ覚えている 脚の痛みも それを打ち消す高揚感も そして360度どこからも溢れる期待の目も レース前にイッセイと交わした今度こそ勝つ!という言葉もそれに対して負けませんよの一言と握手も 何もかもが昨日の…いえ数時間前のように思い出せる… 「トキノミノル!鮮やかな足さばき!依然トップとなります!」 走ってる間は高揚感で少しも痛みを感じない 楽しい 楽しい 「第四コーナーを回りました!依然先頭はトキノミノル!ミツハタ第二位に進出しました!続いてオリオン!オールウェザー!ハッピーウネビ!イッセイ!各バ追い上げていきます!」 楽しい!楽しい!景色が次々と変わりゆく 私の脚は以前疲れを知らず ただただ動き続ける 「直前残り400mであります!内枠を取ってトキノミノル!外枠からイッセイ出ました!イッセイ猛烈に追い上げていきます!」 少し後ろを見ればイッセイさんがあのバ群から抜け出してきた 「トキノミノル逃げ切るか!?イッセイ追い込むか!?トキノミノル快調!イッセイラストスパート!残り200m」 「トォオオキノォ!ミノルゥウウウウウウ!!!」「来ましたね!イッセイさん!!」 「内枠はトキノミノル!外枠はイッセイ!猛烈な接戦となります!  トップ!トキノミノル!イッセイ!猛然と末脚を出しました!」 二人してうぉおおおお!!と叫ぶ 「スタンドの観衆 物凄く興奮!」 聞こえているはずなのに実況もスタンドの声も聞こえない聞こえるのはお互いの叫び合いのみ 「トキノミノル!ただいまゴールイン!!!タイム2分31秒1!レコードです!」 私はゴール版を駆け抜けた 私はそれを観客席で見た 私はそれを見て一層決意を固めた 私はいずれダービーウマ娘になると!お母さんに宣言した 俺はそれを端の最後列で見た 俺はそれを見てダービーウマ娘のトレーナーになると!友人たちにそれを宣言した 私はそれを母の腕の中で見た 赤ん坊でありながらもなぜか覚えている 私は母と母のウマ娘と一緒に泣いていた でも同時に三人でトキノミノルとイッセイを称えた 僕は伯父のウマ娘が買ったことを喜んだ だが二人が出てくるのが遅いことは心配した 私はそれを遊具で見た そして私の将来はレースをすることにした そして私は…地下バ道に入る彼女の脚のふらつきを見てしまった 私の名前はハッピーミーク まだ彼女の名前のトの字が書けるかどうかの子供だった 数日後 ダービーで勝利した私は練習中に倒れた イッセイさんとトレーナーさんに抱えられ保健室に連れていかれた シューズを脱ぐと脚から骨が突き出ていた そこから私は破傷風に罹った …命は取り留めた 父とトレーナーさんが色々と周り色々なお医者様とものを集めまわったという だがそれでも私は走れるまでに完治するまでに十年以上はかかると言われた …つまり本格化は完全になくなるという事になる 緊急引退!! ト無 キ理 ノに ミ走 ノっ ルた !か トレーナーが悪い トレーナーが彼女を潰した 彼女の未来を奪った トレーナーの所為だ 痛む脚を何故無理使いさせた 周囲の人間の欲が名バを殺したのだ トレーナーさんに送られた言葉は本来私に向けられるべき憎悪の言葉だった なにより私が走りたかったのに なんでどうして 父も母もトレーナーさんを守ろうとしたが… 数日後にはトレーナーさんは首を括った いまだに忘れられないあの苦悶の表情は… 私はそれから毎日走った あの走りを自分でも体験したかった 私は走った そして進学はトレセン学園を目指し…合格した 私の名前はハッピーミーク 白いウマ娘は走らない そういうものを弾き返せるだけの自分になったはずのウマ娘 トレセン学園に入学して初めて出会った友人は… 「はじめまして キクチミノルです!よろしくね!」 私達は将来のライバルを誓い合った 偶然ではあるが同じ部屋になった そしてふたりで探索をしていると ~学園からのお知らせ~ アグネスタキオンの薬品庫から若返り薬が無くなったことが判明しました ただ当薬品庫はあまり使用されておらず 最短でも3月下旬には開かれていないことが判明しています 若返り薬とわかりやすく書かれているため見かけたら高等部〇年X組アグネスタキオンあるいはアグネスタキオンラボまでご返却ください(お礼あります) 新入生の方へ ご入学おめでとうございます。これから皆さんは仲間であり友でありそしてライバルです。 本格化などは個人差があり何年生でデビューするかはまだ分かりませんがレースをお楽しみください 数日後にはトレーナー閲覧の模擬レースがあります もしよい結果を出せればここでチームに入ったり専属トレーナーとのトレーニングの日々が始まります 「模擬レース…フランスパンみたいに硬い意志で…必ず勝つよ…ミノル」「え?ああぁ…そうだね!私も負けないですよ!」 そして模擬レース前日 私達はほぼ同じ日に本格化の兆候を迎え模擬レースに出ることにした 「勝ったのは…キクチミノル!?早い!早いぞ!だが僅かアタマ差のハッピーミーク!この二人が早すぎる!」 「負けた…悔しい…」「…本気を出したのですが…ミーク…早いですね」「ミノル…ありがと…次は…負けない」 そして私たち二人に色々なトレーナーの人達がやってきた 「ぜひ私にトレーナーを!」「俺が必ず三冠にして見せる!」「あの!その!」 私は黒い髪の…一見私達と同じくらいに見えるくらいのトレーナーが気になった 「あの…そちらの」 「はっ!はい!わわわわ…私!桐生院葵と言います!あの!その!トレーナーにしてくだしゃい゛痛!」 「…ごめんなさい皆さん わたしこの人にします」「え?あっ!はい!お願いします!」 「なんだよー」「でも桐生院家のご令嬢がトレーナーか」「勝てるわけねぇかもな…」「彼女今年のトレーナー学部主席卒業だぜ…強すぎる…」 ミノルの方も 「すみません 私はえーっと何かこの人なら勝てるかと思いまして…」 「でもそいつ赤点ギリギリだった奴だぜ」「ほんとほんとだから俺にしてくれよ」「私は次席卒業よ!そんなクズじゃダメよ!必ず勝たせて見せるわ」 「あなたたちは他人を落してという事しかできないのですか?」 「え?」「あぁ…」「う…」 「私が勝ちたいのは 私に一緒に勝ちたい!そして他の人達と一緒にレースを盛り上げたいと言ってくれる人です 他の人を落して自分を上げるような人の指導を受けたくありません!」 同じもうすぐ13歳とは思えないくらいに大人なことを言って 新人トレーナーさんを捕まえたみたいだ 「えっと…トレーナーは…ミノルのあのトレーナーを見てどう思う?」 「あぁああええとね!…実は…あの人…すごく優しくて…すごく…まっすぐで…いい人だよ」 …あっ惚れてるなこれ しかもトレーナー学部時代から… それからは二人とトレーナーの4人で一緒にトレーニングしたり遊んだり こっちのトレーナーがあっちのトレーナーにカマかけるのをミノルが威嚇したり掲示板に貼られている学園からのお知らせに首をかしげるなどたのしい二ヵ月だった そしてデビューレース前日 「ミノル…明日…必ず勝つから」「ふふっ負けませんよミークさん」 「…?ダービー資料室…?」「毎年やってるんですよ…あ!あの先輩から聞いたの!ほら!やってる人は確か…」 「ウイニングチケットだよ!ダービー資料館へようこそ!新入生にも興味を持ってもらえてう゛れ゛し゛い゛よ゛ぉ゛お゛お゛お゛!!」 「な…泣いてる…」「泣いてますね…」 「チケゾー!泣くな!…ようこそ新入生諸君…中に入りたまえ 明日の君たちの模擬レースの後…東京優駿…日本ダービーが行われる それの予習だ!」と二人に連れられて私たちはダービー資料室に入らされた 中には各ダービー馬 ダービー馬のライバル ダービーには勝てなかったが二冠を取ったウマ娘たち そして三冠を取ったウマ娘たちなど様々なダービーにまつわるウマ娘たちがずらりと紹介されていた そしてチケットさんのトレーナーさんはマイクを取り 「最も歴史と伝統、そして栄誉のあるこのレースには一生に一度しか出走が叶わない…それがいかに残酷なことか  事実 数多の名ウマ娘がその夢の前に敗れてきた すべてのウマ娘の夢 その頂点に立つのが ダービーウマ娘だ」 そしてモニターに映像が映し出される 去年のダービーだ 「そして去年…俺の担当ウマ娘ウイニングチケットが勝利を収めた!ふぅん!見ろ!このふつくしい走りを!強靭!無敵!!最強!!!」 「やめてよトレーナーさん!はっ!恥ず゛か゛し゛い゛よ゛ぉ゛お゛お゛お゛お゛」 「すまない…チケゾー… いやだが明日はダービーだ 新入生諸君!お前たちがちゃんとデビューを迎えた場合来年にはお前たちの中でも選ばれしウマ娘がこれを走ることになる!」 「そう!私たちに続け!新入生の子たち!いつでも挑゛戦゛ま゛っ゛て゛る゛よ゛ぉ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 「泣くなチケゾー!俺たちの栄光のロードはシニア戦線まで続いているんだ!では諸君!レースで会おう!」 「ダービーに対する情熱がすごいんですね…」とミノルが口を開く 「そうだよ!私たち二人はあるダービーでダービーウマ娘と」「そのトレーナーになるためにここに来た!と言っていいだろう ふぅん!」 「そして二人で夢をかなえた!」「タイシンやハヤヒデは強かった…だがお前が負けるわけが無いんだ!」「でも皐月と菊花賞では負けたけどね…」「だがダービーは俺たちの物だ!」 夫婦漫才というのだろうか 息がぴったりだ「で…そのダービーって言うのは…」 「「トキノミノル(さん)の奴だ(です)!」」 「私も…トキノミノルさんみたいに…強くなるためにやってきました」「えっ…えーっと…」「ミノルは…どうなの?」 「私も…えっとその…同じミノルという名前として私もダービーに勝ちたいって…その…」「君もミノルなんだね!」 「なるほど…キクチミノルか…ふぅん!ハッピーミーク!キクチミノル!ふたりとも本格化を迎えて翌日出走か…来年のダービー…これまた楽しみだな…」 「ライバルは大事だよ!三冠よりもライバルと競い合ってのダービーの方が楽しいからね!私にはハヤヒデとタイシンが居たから強くなれた!栄光よりもやっぱり楽しく走るのが一゛番゛だ゛よ゛ぉ゛お゛お゛お゛!!」 うるさい二人だったが…為になった そして私たちはダービーの前哨戦としてのデビュー戦が始まった 今年は本格化をしたウマ娘が多くデビュー戦が東京で2回行われるという 5ラウンド目がミノル 6ラウンド目が私になった 結果は二人とも8馬身の差をつけた大勝だった 私達はお互いの健闘を称え そしてなにより 本気でライバルに値する存在だとお互い感じた そのあとのダービーは四人で観戦した 「エフフォーリア!シャフリアール!エフフォーリア!シャフリアール!並んでゴールイン!どっちだァ!?」 「すごい…」「多分首差ですけど…シャフリアールさんですね…」「ミノルは目がいいね…まだ審議中なのに…」「私も…シャフリアールさん…だとおもう」 「審議が終わりました 一着シャフリアール 二着はエフフォーリアです!」 「大当たりだね」「すごいよ二人とも」「えへへ」「えっへん」 だがその翌日掲示板で ~学園からのお知らせ~ 新入生の皆様 メイクデビュー戦お疲れ様です。 X日付メイクデビュー1位となった 中等部1年生 X組 キクチミノルさん 及び その専属トレーナー△△には大事な話があります 至急理事長室まで出頭お願いします …ミノルは顔を青ざめさせ トレーナーさんと一緒に理事長室へ向かった 私は知っている 不正は絶対にない… じゃあなんでミノルは… その日 部屋にミノルは帰ってこずに生徒会の会長さんと副会長さんと広報の人が部屋に来てミノルの荷物を片付けた 「あ…あの…会長…さん」 「あぁ シンボリルドルフだ 初めまして」「エアグルーヴだ よろしく」「ミスt」「ブライアン?」「ナリタブライアン 三冠バだ よろしく」 「はじ…まして…」 「緊張することはないよ むしろ驚かせてすまないね」 「すまないがキクチミノルは色々あってな 突然の来訪ですまんが 荷物を纏めないといけなくてな」 「でもいいだろ?七冠バとトリプルティアラと三冠バだぜ?」 「あの…ミノルは…なにかあったのでしょうか?一緒に過ごしててドーピングとか…そういうのは…」 「あぁ…えっとね…そうだね…えっと」 「彼女は実家の都合で帰らざるを得なくなった 詳しくはプライベートの問題だが…そうだな 彼女はレースウマ娘よりも家族を優先した…」 「そう だから安心して欲しい 彼女は悪いことはしていない…ただ…悪いことじゃないからこそ…悲しいんだ…その姿を友人である君には見せれなくてね…そもそも身柄自体は既にURAに…えっと…すぐに飛行機に乗るためにURA本部に行ったんだ!」 「すまないがもう彼女には合えないだろうが…いいだろ?お前が三冠バになってやればいいんだぜ?」 「三冠ジョークがいつもより多いぞブライアン」「ショックを受けたのはわかる私たち三人もな…よし荷物はまとまった…少なかったな…じゃあなハッピーミーク 何かあった生徒会に相談をしてくれ」 「なかなか引っ付かないカップルと書いたら私に任せ」「るのはやめてくれないかな? 普通の相談事なら個人的にでも聴くけどね」 …生徒会の三人は出ていき…また静かな部屋になってしまった… 翌日 ~学園からのお知らせ~ 中等部1年生 X組 キクチミノルさんは家庭の都合により自主退学となりました。 残念な結果ではありますがよろしくお願いします。 なお特例としてX日付メイクデビュー2位であった〇×は未勝利戦を免除となります。 なお彼女の専属トレーナー △△はトレーナーから学園秘書代行に移籍します。 理事長コメント 傾注っ!念の為に言っておくがキクチミノルは不正を行っていない! あの圧倒的な走りは彼女の才能と努力によるものであると皆に誓おう! だが事情があるのだ!それを理解してほしい! 二着であった○×の未勝利戦免除は圧倒的だったキクチミノルとの比較によるものであり、キクチミノルのドーピングなどによるものではないことも明言しておく! 専属トレーナーの秘書代行も彼自身の願いであり決して左遷ではない!むしろ栄転である! 私はライバルを失った その翌日 ~学園からのお知らせ~ 学園理事長秘書 駿川たづなを無事に保護しました。 詳しくは言えませんが彼女自身に心配はありません。 ただまだ精神面で不安定でありしばらく彼女が復帰することは難しいと思われます。 回復をお待ちください。 引き続き秘書代行○○と元キクチミノルトレーナー△△に連絡をお願いします ライバルを失っても私は止まるわけにはいかない ホープフルステークスを勝利した そしてシンザン記念も勝ち取った そして新年 ~学園からのお知らせ~ 駿川たづなが学園秘書として復帰致しました なお彼女は現在籍を入れており正確には△△たづなとなりますが、混乱もありますでしょうし旧姓の駿川のままで大丈夫です。 △△という新姓の通り学園秘書代行の元キクチミノルトレーナーとの婚姻となります お二人への祝福とねぎらいの言葉をお願いします。 なお秘書代行○○はURA本部に戻ります。私も皆さんと一緒に仕事が出来て楽しかったです。 URA本部に用事がある時は、是非私にもお声掛けいただければ幸いです。皆さんありがとうございました。 自分が狙っていた男が既に誰かの物になっていたとあってトレーナーは唖然としていた…笑える そして初めて会った本来の学園秘書…たづなさん…誰かによく似ていた… ううん…ちがう…今わかった数か月前の学園のお知らせの意味が そして十数年前のあの日のトキノミノルの顔も思い出した 全てがつながった そうか…私はわずか二ヵ月とは言え彼女と駆け抜けれたんだ 「…ミークさん!あ…えっと…でしたっけ?なにか理事長に御用ですか?それともレースですか?」「…違う…えっとたづなさんに用事が…」 「な…なんですか?」「えっと…おめでとうございます…フランスパンみたいに固い愛で…末永く…」 「…!はい!ありがとうございます!」「キクチミノル…」「え?あ…えっと…」 「じゃあね たづなさん」 あなたが皐月賞 日本ダービー そして人生の長距離であるお嫁さんという三冠を取ったのなら 私が今年の皐月賞 日本ダービー そして菊花賞の三冠を取って見せる その前に行きたいレースがある 「なに?ミーク そのいきたいレースって」「共同通信杯…」「共同通信杯…!それってつまり」 「「トキノミノル記念!!」」 同年10月 菊花賞後 「ハッピーミーク優勝!皐月賞!ダービー!菊花賞を制しました!!」 ライブ後 「ミークさん!三冠おめでとうございます! そしてシンザン記念 トキノミノル記念 ディープインパクト記念 セントライト記念 名バの名を冠すレースもすべて制しましたね」「えっへん」 「ミーク!よくやったね!」「ぶい」少しだけ威張る 「この気持ち…誰に届けたいですか?」「トレーナーやお父さんお母さんはもちろん…」私は特別観覧席に目を向ける 緑のスーツと緑の帽子の女性が目に映る 「もちろん?」「友人にです いえい」 私の目線の先にはかけがえのない友達が手を振っていた PS なお毎回ルナちゃんのお話が出るので先制回答 ルナちゃんは子供に一回戻ってみたら思ったより楽しくなかったので結局大人の姿で赤ちゃんプレイ中です ルナちゃんはパパに抱っこされながら菊花賞を見ています やっぱ大人の身体同士で赤ちゃんプレイが一番いいんだと思いながら 逆に今回の件を知ってしまったスーパークリークが一名