スズカの理想の走りを目指すために。俺を信じて選んでくれたスズカのために。トレーナーとして出来ることをすべて成すことを己に誓った。
なにせトレーナーの指導には担当ウマ娘の人生がかかっている。なれば、実績のない俺の、己のすべてを差し出さなければ釣り合わないだろう。
己の知識だけでは到底足りない。観察して分析したり、調べたり、些細なことから練習のヒントを得たり、他のウマ娘と引き合わせたり…と最善を尽くしたつもりだ。

最初はなかなか噛み合わなかった。クールなのかと思っていたら相当な天然…？掴みどころが微妙にわからなかったりもした。
時間が進んでなんとかうまくやっていけるようになっていった。友人に囲まれ、タイムは日を追うごとに縮まっていく。
初めての夏合宿の日には夏祭りに連れ出したりもした。自分はといえば女性経験がないゆえに、生徒相手なのに緊張していた。ダサすぎるだろう…。

その日から『ご褒美』と称して色々と求められるようになった。距離が縮まったが、今思えばここがターニングポイントだったのかもしれない。
会話は多くないが、なんとなく一緒にいることが増えた。沈黙も気にならなくなった。

ある日俺は高熱を出して寝込んでしまった。寝ているとスズカが部屋までやってきた。看病するというのだ。

「ごめんね。本当は練習したいだろうに…」
「いいんです。私がしたいからやっているので」

「このノート…私のデータ？…長所と改善点、怪我のリスクに、似たような前例…」
「それにマッサージの本に、脚の鍛え方。……全部トレーナーさんが？」

しかし…呆れられてしまっただろうな。机周りはノートやら資料やら参考書で散らかり放題、しかも睡眠時間もちゃんと取らずに倒れるのだから。
だらしないところを見せてしまったが、まあ、最近少し距離が近すぎるような気がしたし丁度いいのかもしれない。

実際、周りのトレーナーたちも距離感で悩んでいるようだった。スズカの友人の担当はアイアンクローを担当にかましたり、交際をしているものもいた。
俺たちもまあ、距離が近い。歩いていれば大体隣にいるし、休日もなにかと「ご褒美」に付き合うことが多い。互いに会話は多くないが、心地の良い距離感。
レースも順調そのもの。懸念していた脚も強くなり、このまま目標の天皇賞（秋）へ走り抜けよう。
…なんて考えていたら、こうなった。気がついた時にはそばにいるのは当たり前で、この距離感に慣れきってしまったから。
「トレーナーさんと、一緒に歩きたいんです。…同じ景色を、もっと一緒に見ていたい」
「私、トレーナーさんのことが好きです」

…ああ、こうなるときっと手遅れなんだろうなと今更ながら先輩の教えを思い出す。
一生徒にすぎないスズカに対して、いつまでも側にいたいと思うようになってしまっていた。
まあ、数多の例に漏れず自分も繰り返してしまったという訳だ。
影が一つになった。抱きしめた彼女は暖かかった。

「誰もいない景色が好きでした。でも、今は…トレーナーさんが、待っていてくれるから」
「だから、信じていてください。必ず、帰ってきます」
そうして秋の天皇賞を迎え、レコードをも塗り替える大勝利を飾った。
続いてJC、ついに開催されたURAファイナルも順調に勝ち抜くことができた。
その時は感極まって泣き、抱きしめてしまっていた。人前で完全にやらかしてしまった。

そして今、俺達は温泉旅館に来ている。
以前に抽選で当てた旅行券を取り出して「一緒に行きたい」と。優勝した『ご褒美』として。
そして今夜、『そういう』関係になるんだろう。
覚悟を決めて暖簾をくぐる。繋いだ手のリングが光った気がした。

書くぜと言ったので書きました
ネタはかぶったけど書きたかったんだから仕方がない
スズカは密度が高い接触が好きそう

いい…

ありがとう…

しっとりした距離感がたまらないな…

しめやかにうまぴょいしろ

>すみやかにうまぴょいしろ

ﾌﾝｷﾞｬﾛ! ﾌﾝｷﾞｬﾛ!

先行逃げ切りが見事に決まった

寝る前にスズカさんとなんかするんだ！

>ﾌﾝｷﾞｬﾛ! ﾌﾝｷﾞｬﾛ!
アイアンクロー食らってる人がなんか言ってる

被ってしまったようでなんだか申し訳ない
>スズカは密度が高い接触が好きそう
解釈一致

いい……

鴨が美味しくなろうと必死に頑張ってる…

>スズカは密度が高い接触が好きそう
わかる…ずっとすりすりくっついてきそう

>>ﾌﾝｷﾞｬﾛ! ﾌﾝｷﾞｬﾛ!
>交際している人がなんか言ってる

二人とも一切距離を離す気がないな…

スズカとは言葉はそんなに要らなくてただ側ににいるだけでも愛しい思いが溢れてくる感じですね
激しいプレイとかじゃなくてゆっくりと愛を確かめ合うような濃厚な感じとか
普段寝る時も抱きしめ合いながら寝てそうですね心音を聞きながら胸の中で眠るスズカはとても愛らしい