...まぁようするに、「この業界で長生きしたかったら1人に固執するなよ」ということなんだと思う、多分。そりゃ担当の子を育てきった後も指導者としての人生は続いていくのだから、後の事を考えれば執着というか未練というか、そういうものを残すのはよくない。それは分かる。今育てている相手にかつてのパートナーの幻影を重ねる、というのも何かよくないだろうし。

先輩の元でサブトレーナーとして、補助程度ではあるもののウマ娘の選手生活に関わった後。お前もそろそろ独立しろとばかりに蹴り出され、ついに専属トレーナーとして働くことになった。担当する子の名はナイスネイチャ。
アタシは3着くらいがちょうどいいですよ、と言う態度。もしかすると、その影に隠された彼女の熱に浮かされたのかもしれない。
彼女のために何かしたい。どこか自信の無い彼女を支えたい。でも、いいのだろうか。踏み込みすぎるんじゃないか？傷つけてはしまわないか？
...距離感を、間違えてしまうのではないだろうか。

「...何甘えたこと言ってるんだ」
自分たちトレーナーには「次」がある。でも、ウマ娘の選手人生は短い。たった一度きりだ。後のことなんて考えるな。今目の前の彼女に尽くせ。それがトレーナーとして取るべき道だ。これが間違いだというのなら、間違っているのは教えのほうだ。...一応、先輩にも意見聞いておこうかな。

「ようやく気が付いたか」
「え？」
「トレーナーとして担当ウマ娘にしっかり向き合う、これが第一だ。その上でどうするかは各自適切に判断しろってこった。適切な距離感っていうのは個人個人で違うだろ？踏み込むべきだと思ったなら躊躇うな」
10年現役やってる俺を信じろ、もう一人前が帰ってくんなよと送り出された。そうだ。ネイチャにはネイチャにとっての適切な距離感がある。それを探るのだ。

考え抜いた結果、後腐れないように良い関係を築けばいいじゃん！という結論に至った。担当ウマ娘に友達のように接する。これが最適解じゃないだろうか。
そもそも、変に距離をおこうとするからこじれるのだ。学生時代、多くの人は友人との付き合いでそこまで距離感に気を使うことはない。少なくとも社会人ほどには。無理に遠ざけようとすれば、むしろ多感な彼女たちには疎外感を与えかねない。ネイチャはあまり自信がある子じゃないから、距離の近い友人として励ますのも悪くない選択だと思う。

対等なパートナーとして、意見や不満は遠慮なく言い合う。予定が合えば一緒に遊びに行くし、好きな話題は共有したりする。指導者としては入れ込みすぎじゃないか？と思われるかもしれないけれども、最近は親子でも友達のような付き合いをするケースは多い。まあ問題はないと思う。きっとネイチャだって実家の家族が恋しいはずだ。それに、頼れる保護者ムーブってちょっと憧れるし。

出汁がきたか…

プライベートでは仲良し、練習やレースでは信頼できる年上のトレーナー。この下地があれば、別れた後は「かつての相棒」というだけでなく、「数年間を共にした親友」として接することができる。将来的にたまに会って一緒に食事したり、OBとして遊びに来てくれたりしたらいいなぁ。っと、まず今に集中しないと。

「あれ？ネイチャ、さっき試着してた服は？」
「アタシにはちょっと似合わないかなって...あはは...」
「似合うよ」
「えっ...」
「凄く似合ってた。可愛いかったよ」

「ねぇ君、よかったらうちの事務所に入らない？」
「えっ！？ちょ、ちょっと...」
「君なら私達の元でもっと輝けゔっ！？」
「お待ちください。最近トレセンの生徒を勧誘しているというのは貴方ですね？」
「と、トレーナーさん...！？」
「大丈夫。ネイチャの事は絶対に守るから」

「おっネイちゃん！今日もトレーナーさんとお出かけかい？」
「まあね。今日は色々買い出しに来たんだ」
「なるほど、つまりデートかい？」
「ちょっ！？」
「実はそうなんですよ」
「トレーナーさんっ！？」
「おお！ネイちゃんがずいぶんおめかししてると思ったらそういうことかい！」
「今日のネイチャの服可愛いですよね？あれを買った時も」
「と、トレーナーさん！いいから買い物行くよ！早く！」
うん、いい関係を築けているな！

>うん、いい関係を築けているな！
オオオ
イイイ

ふと気がつくと、ネイチャと過ごす時間はかなり多くなっていた。

「トレーナーさん最近あんまり食べてないでしょ？よかったらアタシがお弁当とか作りましょうか？」
「ちょいちょいトレーナーさんや、この前必要な書類探すのに苦労してたじゃないですか。部屋片付けるの手伝いますよ」
ネイチャはいい子だなぁ...きっと将来はいいお嫁さんになる。間違いない。
「トレーナーさん...その、言いづらいんだけど、明日ちょっと数学見てくれません...？」
こういう所は年相応で可愛いなぁ。

「美味しい！ほんとネイチャの料理は最高だよ！今まで食べた料理で1番美味しい！」
「はいはい。褒めても何も出ませんよ」
「もう毎日食べたいくらいだ...」
「...ソウデスカ」
勉強会が終わった後、ネイチャが自宅の冷蔵庫の中身でちゃちゃっと夕飯を作ってくれた。ほんとにいいお嫁さんになりそう。いや絶対なる。間違いない。

「トレーナーさんもたまには自分で料理する癖付けないと、そのうち体壊しちゃいますよ」
「えぇ...外食の方が楽なんだよ」
「だらしないなぁ...。......えっと、その...なんですけど」
「なんでしょう」
「...また、ちょくちょくアタシが夕飯作りに来ましょうか？」
「ほんとに！？めちゃくちゃありがたい！！！」
何てことだ。こんなに幸福なトレーナーが他にいるだろうか、いやいない。
「世界で3番目どころかぶっちぎりで1番の幸せ者だよ...ありがとうネイチャ...」
「ちょっ...流石に言い過ぎじゃありません？」
泣きそうになってたらネイチャにちょっと引かれた。悲しい。
「あ、学業やトレーニングに支障が無い範囲でね。そっちが最優先だから」
「分かってますって。...よしっ」

ネイチャはトレーナーの事を思うと様々な感情で心を乱されネチャネチャするめんどくさい女の子になってしまいました
トレーナーのせいです
あーあ

「これは近い将来一家に一台ナイスネイチャの時代が来るなぁ」
「いやいや来ませんから。来るならテイオーぬいぐるみとかでしょ」
「つまり...可能性はナイナイナイスネイチャ？」
「ぷぷっ...それも絶対流行らないって...」
おかしい。ネイチャの人気も上がりつつあるのだから、このギャグだって絶対に流行る。はずだ。

「あんまりアタシに頼りきってたら駄目ですよ？...その、トレーナーさんにはトレーナーさんの人生があるんだから」
「いや、でもこの料理が食べられなくなるのは耐えられない気がする」
「...」
「それに、ネイチャとはずっと一緒にいたいなぁ、なんて思ってるし」
「んﾞんﾞっ」
あ、ネイチャがむせた。
「大丈夫？」
「だ、大丈夫...じゃなくてっ」

はやくうまぴょいしろ

抱けーっ！抱けーっ！

「ネイチャとは本当に仲良くなれたからさ、一生関わっていたいんだ。トレーナーと担当ウマ娘っていう関係が終わった後も」
「...まぁ、そういうことだと思ってましたケド」
「例えだけど、ネイチャがサブトレーナーとして隣に居てくれたらすごく助かると思う。いつかはチームを受け持つこともあるだろうから」
「トレーナーさん...」
「それに、何かあればこうしてネイチャに頼れるし！」
「...それ、アタシの料理とか掃除に期待してません？」
「い...いやいや。そんなことは無いよ」
「もう...そんなんじゃトレーナーさん、将来お嫁に行けないですよ？」
「大丈夫大丈夫！その時は私ネイチャと結婚するから！」

レズだこれ

ネイチャに痛い所を突かれてしまった。しかし急にそんな事を言い出すとは。この前の休みに、私の先輩とかつての教え子との結婚式に2人で呼ばれたの、そんなに印象深く残ってたんだろうか。まぁお相手の元担当の子、凄くいい笑顔だったしなぁ。
私もそろそろ実家から何か言われそうだし、相手探さないといけないのかなぁ...でも今はネイチャのこと一番に考えて、ってネイチャ？俯いて何かもごもご言ってるけどどうしたんだろう？

──正直、ネイチャとはトレーナーと担当ウマ娘の関係を逸脱してるかな、とは思う。でも後悔は無い。
私はトレーナーとしてそれなりに立派にやれてるし、ネイチャも頭角を現しつつある。それに何より...毎日とても楽しい。できれば、この先ずっと続けばいいな、なんて思ってしまうほどに。
いつかは別れが来るかもしれない。でも、ネイチャとはずっと途切れない絆で繋がっていたいな──なんて思いながら、窓から覗く満月を眺めるのだった。
「あ、今日月めちゃくちゃ綺麗だよネイチャ！」
「んﾞっ」

ネイチャやタイシンには女性トレーナーが似合うなぁ...とか思ってたら出来上がりました
男性観は守られたのでセーフだと思います

性癖は守られてません

>男性観は守られたのでセーフ
レズになっちゃってるよ！

>>男性観は守られたのでセーフ
>レズになっちゃってるよ！
何か問題でも？

>男性観は守られたのでセーフ
代わりに女性観は粉微塵になった

好きになった人がたまたま同性だっただけでセーフ

取り敢えずスレ「」が貼ってる途中茶々入れんで待っとけや！

女友達に結婚匂わせる発言したらそれっぽくなるだろうが！

この後そんなつもりは全く無いトレーナーと一悶着あるんだよね

>この後そんなつもりは全く無いトレーナーと一悶着あるんだよね
本当にないのだろうかこのレズトレーナー…

>おかしい。ネイチャの人気も上がりつつあるのだから、このギャグだって絶対に流行る。はずだ。
申し訳ないけど流行らない

>>おかしい。ネイチャの人気も上がりつつあるのだから、このギャグだって絶対に流行る。はずだ。
この可愛らしい貉と同じくらい流行る可能性はあるね

>本当にないのだろうかこのレズトレーナー…
無自覚に同性愛者になって引き返せなくなっているのは私性合

>おかしい。ネイチャの人気も上がりつつあるのだから、このギャグだって絶対に流行る。はずだ。
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ホントは駄目だけど…ひでえ事だけど…
しれっとトレーナーが別の男性と結婚してしまって何もかもがぐちゃぐちゃになりながら結婚式でスピーチするネイチャが見たい！

凹凹しろーッ!!

さらっと先輩トレーナーが食われてません？

で、どっちがタチなんです？

>さらっと先輩トレーナーが食われてません？
然もあらん

同性なら大丈夫と油断したウマ娘に襲いかかる性癖破壊トラップ