「ふふん、テイオー様なんだから、そんなのは当たり前でしょ？」
「俺、テイオーの結婚式に出たら泣いちゃうかも。将来は俺も呼んでくれよ？」
テイオーの旦那になる奴はどんな人なんだろうな…
ワガママだから包容力が無いと…いや、大人になればそういうのも少しは落ち着くか…？
ん？何だか一瞬テイオーが物凄く渋い顔をしたような？
「…そう言うトレーナーはどうなの？結婚とか、恋人…とか」
「俺？俺もそう言うのは今の所全然無いな」
「ホントに？ほら、あのハッピーミークのトレーナーとよく話してない？」
「うーん、葵ちゃんはそんなんじゃなくて…放って置けないというか何と言うか…妹？みたいな感じかな」
ついでに言えば、別のウマ娘を担当してるトレーナー同士の結婚は、上手くいかない場合が多かったりする
トレーナー夫婦は片方がサブトレーナーという立場で一人のウマ娘かチームを見るケースが殆どだ。まぁ関係ない話だが
俺はテイオーの担当を辞める気は無いし、葵ちゃんも同じだろう

「妹かぁ…じゃあ、ボクは？」
「え？」
「トレーナーにとって、ボクはどんな存在？ボクのこと、どう思ってる？」
そうテイオーに問われ、改めて目の前の少女のことを考える
担当…相棒…パートナー…大切な存在であることは間違いないが、どれもしっくりこない
葵ちゃんと同じ、妹？手のかかる娘？それとも…こいび…
そこまで思考したところで頭を振る。子供相手に一体何を考えているのか
「すまん！上手く言葉に出来なかった」
「うん、いいよ。そこまで真剣に考えてくれる存在だっていうのは分かったから」
チャンスはあるってことだしね…と呟くテイオー。何のことだろうか
「そうだ！トレーナー！結婚式はまだ興味無いって言ったけど、一つだけお願いしていい？」
「ん？何だ？」
「神父さんの前で誓うやつあるでしょ？病める時も健やかなるときも〜ってやつ。あれやってみたい！

「俺とテイオーでか？別にいいけど、神父はいないぞ？」
「それもボクがやるから大丈夫！ええっと…これこれ！家庭科の授業で使った余り！」
「じゃじゃーん！どう？即席ヴェール！」
形を整えて薄手のレース生地を頭に被るテイオー。大したものでもないはずなのに、ドキリとしてしまう
「それじゃ始めるね！…ウォッホン！」
大げさな咳払いをしたかと思うと、テイオーは声の調子を変えて語りかけてきた
「トレーナー。汝は病める時も健やかなる時も、富める時も貧しい時も、何時如何なる時もこの帝王の傍に立ち、付き従うことを誓うか？」
レース越しに、真剣な眼差しでこちらの目を真っ直ぐに見つめるテイオー。愛の誓いとは内容が違うが、これは…
さっきまで関係性で悩んでいたことが馬鹿らしく感じる。そうだな、俺はテイオーを…
「はい、誓います。我が命は常に帝王様と共に」
うやうやしく頭を下げる。全身全霊でテイオーを支える、その気持ちに偽りは無い
「うむ、では忠誠を証を刻むがよいぞ！」
テイオーが左手を差し出す。俺は跪いて手を取り、その甲に唇を落とした
結婚式の宣誓の名を騙った主従の誓いは、今ここに果たされた――

ミーティングと言う名の雑談を終えて、ボクは部屋に帰ってきた
今日マヤノは外泊だから、部屋にいるのはボク一人
ふと自分の机に目を向ければ、花瓶に活けられた花々が映る。マヤノが持っていたブーケだ
「次はテイオーちゃんの番だもんね！」そう言ってボクだけに向けて投げてくれたブーケトス
その花に、さっきの即席ヴェールを掛ける
土壇場で恥ずかしくなって逃げちゃったけど、トレーナーはボクの想いに応えてくれた
結婚にまだ興味が無いって言うのは本当。まだまだもっと一杯走りたいし、沢山遊びたい
でも、カイチョーに負けないくらいの実績を積んで、今よりも強くてカッコイイウマ娘になった時は…
手の甲を見つめて、口付ける。そう、ボクは絶対無敵の帝王なんだ
いつかウイニングサークルで、観客の面前で盛大に告白してやるんだ！だから待っててね！トレーナー！

終わり
テイオーのウェディング衣装待ってますこの際タキシードでもいいです

ほどよいしっとり

中等部は外堀を埋めようとするのが多すぎる…

カントリーマアムぐらいの適度なしっとり

素晴らしいしっとりだ素晴らしい

拙者この距離感好き！！

こうやって大人になっていくんだな…

んー…好き

ｷﾀ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━ !!!!!

テイオーはかわいいなぁ…

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ありがとうございます！ありがとうございます！