二次元裏@ふたば

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38112 B21/05/22(土)15:02:30No.805295684+ 16:16頃消えます
「お兄ちゃん!次の駅だから荷物おろそうよ!」
キタサンブラックの実家に行くことになった。
『愛娘に栄冠を授けてくれたトレーナーに、是非一度直接合って礼がしたい。』
そう書かれた手紙がトレセン学園に届いたらしく。私は理事長室に呼び出された。
栄誉ッ!手土産を忘れずになッ!と理事長は快活に笑い、切符と休暇を頂いた。
幼馴染でもあったキタサンブラックとは同郷であり、ついでに実家にも寄ろうか等と考えていたが
切符の行き先は実家ではなく、都市郊外の船上レストランであった。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/05/22(土)15:02:40No.805295721+
「君がトレーナー君か、キタちゃんからはよく話を聞かせて貰っているよ。」
豪放磊落という言葉が和を纏って歩いているような壮年の男性からそう言われ、私は縮こまるしか無かった。
「お父さん!お兄ちゃんは最高のトレーナーさんなんだよ!」
「そうかそうか…どうだろうトレーナー君、うちの他の娘たちの担当もしてみないか?」
彼は身寄りのないウマ娘達を養子に迎え、生活を支えている素晴らしい方だった。キタサンブラックもその一人だったと言う。
「や!ダメだよお父さん!お兄ちゃんは私のお兄ちゃんなの!!」
「やれやれ、レースやライブでは成長したと思ったが、まだまだ子供のようだなキタちゃんは」
「私もう子供じゃないもん!一人前だもん!ね!お兄ちゃん!」
そうだねそうだねと適当に相槌を打つともー!と可愛らしく怒るキタサンブラック
彼女を父君一緒に宥めながら、談笑しつつ美味しい料理を楽しんだ。
221/05/22(土)15:02:56No.805295798+
「まぁなんだ、この子は小さい頃から私に似てかっこいい子だったんだ。今では美しさのほうが勝っているがね。」
そういって皺を深くする彼女の父は、慈しむように愛娘に微笑した。
「美しい?私?私美しいのお兄ちゃん!」
口元に料理を貼り付けたまま、そんな事は知らずに彼女は喜んでこちらを見つめてくる。
トレーニングの時も、レースの時も、ライブの時も、いつだって輝いているよと褒めると
「…そう?…そっかぁ…うっへぇへへへ…」
とデザートのパフェを突き回しながらアイスより先に蕩けてしまった。
彼女の父も私達を見て満足そうに笑い、そして席を立った。
「いいパートナーを得たなキタちゃん…でもね、上ばかりを見ていてはダメだよ。支えているのは大地に貼った根っこなんだ。」
「うん!お父さん!」
321/05/22(土)15:03:09No.805295848+
嬉しそうに頭を撫でられるキタサンブラック。彼女もその父も、とても幸せそうに微笑んでいる。
「さてトレーナー君、最後に私のウイニングライブも見て貰えるかな?」
そういうと彼は片手にマイクを、もう片手にキタサンブラックの手を取り、演台へと進んでいく
会場はやや暗くなり、音楽が始まる。キタちゃんとサブちゃんの二人へと光が当たる
「私の可愛い愛娘と、それを支えてくれた『お兄ちゃん』へ」
ありがとう キタサンブラック
421/05/22(土)15:03:21No.805295895+
「よければ泊まっていきなさい。部屋は用意してある。まだお休みはあるんだろう?」
華やかな宴会も終わりを迎え、帰りの算段をつけようとする前にそう言われ、私はフロントへと案内を受けた。
船内にはホテルもあり、その一部屋に泊まることとなった。
好意を無下にしてはならないとは思ったが、案内された部屋は非常にで、遠慮するべきだったかと後悔した。
折角頂いた物だし、満喫させてもらおうと開き直り、設えられた大きな風呂へと足を向ける。
身体を洗い湯船に浸かり、今日という日が思い出になっていく寂しさを嘆息し、湯気と一緒にかき混ぜる
521/05/22(土)15:03:34No.805295955+
…用意された合鍵、思ったとおりに開く扉。
大好きなお兄ちゃんの可愛い鼻歌がお風呂場から聞こえてくる
部屋に漂うお祭りの残り香が今日が終わり思い出になっていくと私を囃し立てる
まだ終わらない、終わらせない。好きで選んだこの勝負、私がやらなきゃ誰がやる。
「たとえ小さな願いでも、我慢ばかりじゃ進めない…!」
父の言霊を勇気に変え、私は次の勝負のゲートをこじ開けた。
621/05/22(土)15:03:49No.805296017+
さだめ、絆、縁
親の血をひく兄妹よりも堅い契りの義兄妹
逢えてよかった俺たち二人
例えば春まつ辛夷の花か
俺の目を見ろ なんにも言うな
お前の影とおいらの影と
二つ重なるおしどり峠
あの夢この夢この先までも
大事に生きよう いつまでも
次回「うまぴょい」
死が互いを分かつまで
721/05/22(土)15:04:17No.805296123そうだねx28
サブちゃん言っとる!
821/05/22(土)15:06:18No.805296659そうだねx4
祭りが始まる…
921/05/22(土)15:06:51No.805296781+
キタちゃんの実家はキャラが濃すぎる…
1021/05/22(土)15:08:29No.805297239+
船の上だから逃げ場がない…
1121/05/22(土)15:09:10No.805297411そうだねx2
孫という名の宝物
1221/05/22(土)15:10:09No.805297657そうだねx18
>孫という名の宝物
大泉逸郎じゃねーか!
1321/05/22(土)15:16:18No.805299290+
パパの曲いいよね…でも曲がちょっと多すぎる
1421/05/22(土)15:18:38No.805299936+
父というか祖父
1521/05/22(土)15:21:33No.805300746そうだねx3
大人物すぎて3年限りの関係にするにも深く親交を持つにも面倒が多すぎる…
1621/05/22(土)15:23:17No.805301238そうだねx3
このパパが喋るたびになんか圧を感じるですけど…
1721/05/22(土)15:37:17No.805305242+
パパの前でも冷静に対応出来ててこれは…お兄ちゃん…
1821/05/22(土)15:50:12No.805308861そうだねx11
>「君がトレーナー君か、キタちゃんからはよく話を聞かせて貰っているよ。」
お前もキタちゃんやろがい!
1921/05/22(土)15:50:28No.805308940+
>>「君がトレーナー君か、キタちゃんからはよく話を聞かせて貰っているよ。」
>お前もキタちゃんやろがい!
ダメだった


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