「ほいロン」
「ううーっ……！」
お兄ちゃんは経験があるから、私が押されてるのは想定内。ただ……

「さて、次はどこを脱いでくれるのかな〜」
「……へんたい……！」
私が持ち掛けたのは脱衣麻雀。点数を振り込むたびに服を脱ぐ罰が課せられます。
『なんでもいうことを聞かせる権利』を懸けることでお兄ちゃんが勝ちに来るように仕向けて、
実力で劣る私は服を脱いでそれを誘惑する。というプランです。
サトちゃんはこれでトレーナーさんと上手くいったって言ってたのに……！

「俺は別にいいよ？不健全だしな。でも言い出しっぺはそっちなんだよな〜」
「くうっ……」
「俺はキタちゃんをそんなみっともない子に育てた覚えはないぞ〜？」
お兄ちゃんが想像以上にノリノリなせいでただの辱めになってる……！
顔色一つ変わらないと私だって不安になるよ！？サトちゃんほどおっぱい大きくないけど、でも自分では結構イケてると思ってたのに……

最初は意気揚々と上脱いだりしちゃったけど流石に恥ずかしくなって髪飾りや靴下に逃げました。
でもそれもそろそろ限界。現在装備はブラとスカートだけ。パンツは四暗刻の犠牲になりました。
「スカートの中の暗闇にはロマンがあるよな」
「ホント最っ低……！」
ちょっと酔ってるっぽいとはいえ、正直ここまでデリカシー無い人だとは思ってませんでした。でもトレーニングの時とかはかっこいいんだよなぁ……

そんな複雑な心境なんかお構いなしに展開は進みます。
(来た！この手が通れば……勝てる！)
「お、一発だ。ラッキー。」
「えー！？」
もろもろ乗って6000点。あっさりと片が付きました。
「やー、久しぶりにやるのも悪くないね。いいもんも拝めたし」
「う〜っ、覚えてろ……」
でもこれでやっと服が着れます。畳んだ服に手を伸ばそうとすると、

「あれ？脱がないの？」

信じられない一言が飛び出しました。

「振り込んだら一枚脱ぐんじゃなかったんですか〜？」
ニヤケ面に拍車がかかってます。もうこの人と専属切ろうかな……

「はははっ、冗談冗談。ごめんって、悪乗りしすぎた。このとおり！」
かと思いきや翻ってこれは見事な土下座。生半可な謝罪では許すまいとの覚悟も揺るがす美しさです。
「……まぁそこまで言うのなら……」
「本当！？よかった、マジで死ぬかと思った……」
「そんなんなら最初からやらないでくださいよぉっ！」
もう！本当に、仕方のないお兄ちゃんです。でもこういうノリの良さは嫌いじゃないです。

「じゃあちょっと出てるから。着替えたら言ってね」
とスマホ片手に出て行ってしまいました。とりあえず着替えを済ませます。パンツ、ブラウス、身代わりになって散って言った髪留めたち……
……私って、そんなに魅力ないのかなぁ……

夜の帳の下、鬱陶しく光る自販機にもたれかかってご褒美のココアをすする。
疲労感に任せて背中を滑らせ地に腰掛ける。
「はあー……………」
今までで一番重たい溜息。己の不甲斐なさも載せて掻き消えてくれればどれだけいいだろう。
麻雀を仕掛けてきたときは驚いた。それが脱衣麻雀だとしって死ぬかと思った。
しかもいの一番にトップスを脱ぎ捨てるとは恐れ入った。普通は上着とかで誤魔化すもんだろうに……
あんまりポンポン脱ぐからこっちまで調子狂うし、そのくせ後半で恥ずかしがるのはずるい……
その場はパッションで乗り切ったが、股間の膨張に気づかれてたらマジで死んでた。

「ぶふぁー……」
不細工な溜息がもう一つ。後悔を乗せるには小さすぎる。彼女を思えばその場で止めるべきだった。動揺して、なんて言いたかないけど、もっと冷静でいれば……
……本当に、最低だよ。俺。

勢いだけで書いたのでキタサンの口調とか麻雀部分とか展開に齟齬があるかもしれません

鋼の意志を使ったな…

だけーっ！だけーっ！

>鋼の意志を使ったな…
どっちかっていうと勢い任せな気がしないでもない

これキタちゃんが迫ったら負けてたなトレーナー…

サトちゃん何を吹き込んでるの

キタちゃんの視野が広かったら危なかった…

>サトちゃん何を吹き込んでるの
サトちゃんはさっきこの手でお兄さんを完全に追い詰めてうまぴょいまで持ち込んだから…

やはりキタちゃんは天使…

はー！抱きなんし！

>>サトちゃん何を吹き込んでるの
>サトちゃんはさっきこの手でお兄さんを完全に追い詰めてうまぴょいまで持ち込んだから…
さっきの脱麻スクは酷かったね……
サトトレが完全に詰んでた

>これキタちゃんが迫ったら負けてたなトレーナー…
逃げウマの指導をするなら逃げが得意でもおかしくないからな……
逆にキタちゃんは差しの心得には疎いんだ

魅力的すぎるから困るんだよ、とは言えない辛さよ

お互いに不器用すぎる…

キタちゃんのオヤジさんはどう思う？

>キタちゃんのオヤジさんはどう思う？
娘の裸体を見てただで帰れると思うな

祭りだ祭りだ祭りだ祭りだ　血祭り