「ちゃんとストレッチして帰れよー」
定刻になりトレーナーさんが帰ろうとするが、
今日私にはどうしても彼に聞かなければならないことがあった。

明日はクリスマスで、できれば彼と一緒にいたい。

「あのっ」
私は駆け寄って彼の袖を引く。
「トレーナーさん、クリスマスの予定とかって」

「ん？あるけど、どうした」
「そっか、なんでもないよ、今日もありがとね〜」
忙しい人だし仕方がないだろうと、私は落ち込む自分に言い聞かせて彼を見送った。

トレーナーさんが帰った後、今日のノルマを終えたので3人でストレッチをしていると
「明日クリスマスだし去年みたいにみんなで遊ぼうよ！」
とターボが元気よく提案した。
「私は問題ありませんが、ネイチャさんは何やら予定があるようです」
おおかた有馬記念に向けての最終調整でしょう、とイクノが付け加える。
「むーつまんない、じゃあトレーナーをつれてこう！」とご不満そうな顔のターボ
「えと、トレーナーさんも予定があるって言ってたよ」
私はつい先ほど耳にした情報をターボに伝える。
「なんだよ〜じゃあ三人で行こう！」
今年のクリスマスは、友達と過ごすことになった。

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クリスマスの街は大勢の人で年一番の賑わいを見せていた。
私たちはクリスマスだからといって特別なことをするわけでもなく、いつも通りの買い物や食事を楽しんで過ごす。
すっかり日が暮れ帰ろうかという頃、帰り道に通りがかった公園で
「あ！ネイチャだ！」
ネイチャとトレーナーさんが噴水のそばで話しているのを見かけた。
「ターボさん、空気を読みましょう」
イクノがターボの襟首を掴み、近くの茂みの裏へと誘導する。
私もそれに続き、少し罪悪感を感じながらも2人の様子を見守ることにした。

顔を真っ赤にしたネイチャがトレーナーさんに手編みのマフラーのようなものを渡しているのが目に入る。
　
そっか……予定って……
　
トレーナーさんは笑ってそれを受け取ると、今度は自分のコートをネイチャに優しくかけてやった。
2人はしばらく楽しそうに言葉を交わすと、やがて手をつないでイルミネーションが輝く街路に歩きだしていった。
　
有馬記念の前の特別な時間、誰の目が見ても2人は幸せなカップルだった。

だんだんと街灯の光が滲んでくる。
「マチタン、どうして泣いてるの」
自分の意志とは関係なく、私の目からは水滴がぽろぽろと落ちていた。
「タンホイザさん、大丈夫ですか」
2人が心配そうに私の顔を覗き込む
　
「うん、大丈夫だよ」
　
最初からわかっていた。

最初からわかっていた。
彼は私のトレーナーではなく、ネイチャのトレーナーだ。
私のことを見ていてくれていたのは、ネイチャにお願いされたからだ。
わかっていたけど、ただ現実を見るのが怖くて目をそらしていた。
　
　
私は最後の力を振り絞って、2人に笑顔を見せる。
　
「私ね、負けちゃったんだ」

おしまい

乙
マチタン早く実装すると良いね

仕方ないんだけどさあ…そりゃそうなんだけどさあ…

まあネイチャのトレーナーな時点で嫌な予感はしてたけど…
トレセン学園は早く在籍生徒分のスパダリトレーナーを用意して

ですがそんなタンホイザさんにも一心同体となれるトレーナーさんが現れますわ

恋のダービーは各バ一斉にスタートするわけじゃないからな
だから自分がゲートインしたタイミングで一着が決まっていても文句は言えないんだ

ネイチャ育成シナリオのクリスマスじゃないか…
まあ傍から見てあれは付き合ってるようにしか見えないよね

アプリだとチーム組んでるわけじゃないもんね
でも仲良しなのがイメージしやすいのがどうしてこんな事に！

>ですがそんなタンホイザさんにも一心同体となれるトレーナーさんが現れますわ
改めてこれ心強すぎる

カノープス組みてえ…でもカノープスのトレーナーは俺じゃなくてあのテロリストなんだ