「ぴぢゅ！れろ、ぷ、ちゅるるるる〜〜！」
休むことなく舌を這わせ吸い上げるトレーナーだが、絡みつく蜂蜜の量はあまりに多い。
指と指の隙間をも丁寧に掃除しているうちに、塊が足裏を伝って垂れ落ちてしまった。
「ヘタクソ」
ぼそりとそう吐き捨て、テイオーは親指でピシリとトレーナーの頬を弾く。
「こぼれちゃったじゃんか、もったいないなあ。ボクの蜂蜜は上等のやつなのに」
「す、すまない……」
弾かれ赤くなった部分が痛痒いのか眉をひそめつつも、トレーナーは従順に謝りすぐさま指しゃぶりを再開する。
その様にテイオーはブルッ！と大きく身を震わせた。自然と頬が紅潮し、吐息も大きく熱っぽくなる。
「どう、美味しい？ボクの味が加わった蜂蜜、美味しいよね？」
ハアハアと息を荒げながら、テイオーは足を掴む指を振りほどくと蜜と唾液にまみれた足裏をトレーナーの頬に押し付けた。
「ボクに三冠取らせてくれたら、もっとすごいところの蜜を舐めさせてあげるからさ……頑張ってよね」
「む、ちゅぶ……っぷ。……はい、テイオー様……」

……………　
………　……　…　

「実験終了。──起きろ。起きたまえ、テイオー君」
タキオンの声に反応し、テイオーはゆっくりと診察台から身を起こした。
そしてぼんやりとした瞳のまま、しきりに目をこする。
「ご苦労様。もうそのヘッドギアは外してくれていいよ」
その言葉に従い頭に被っていたものを外すが、やはりどこか心ここにあらずといった様子で。
「どうだい、気分は？」
「…………うん。なんかすごく、充実した感じになってる」
「そうか！ならこの理論は間違ってなかったわけだ！それで、夢の内容はどうだったかね？」

「…………うん」
テイオーは今まで誰も見たことのない笑みを、ニヤァ……と浮かべた。
「すごく……すごく、いい夢だったかも」
「テ、テイオー君……？」
普段とまるで異なる気配にたじろぐタキオンを無視して、テイオーはふらふらとした足取りで部屋を出ていくのだった。

【アグネスタキオンの覚え書き】
今回の実験は脳の特定領域を指向性の波長で刺激することにより、特定の夢を見させるのが目的である。
以前サクラバクシンオーに使用したものと同種であるが、あちらは睡眠学習的な用途であったのに対し、
今回使用した装置はストレスの除去、及び意欲向上を目的とする。
被験者はトウカイテイオー。
事前に三十分ほど簡単な応対をし、その中で好感情を示す脳波を発生させるワードを機材で検知し参考とした。
検知した中で特に強い反応があった三十数種をさらに選別。
具体的には『トレーナー』『三冠王』『リハビリの思い出』『蜂蜜』の四種。
この選別ワードを装置に入力し被験者に装着させ眠らせることで、それらが記憶から呼び起こされ
現実さながらの臨場感を持って夢に反映され、多大な充足感を与える──はずだった。

効果自体は確実に出ている。指定したワードは夢に反映されたようだし、被験者のメンタルは明らかに好調を示していた。
ただ、その過程で想定と異なる事態が発生していたようだ。
私としてはワードに関する記憶を追体験する、もしくは同時に出てくるような夢を想定していたのだが……。
実際にはそこまで完全に制御できておらず、被験者の脳はそれらをワードを独特に関連付けて夢を構築したようなのだ。
それがどんな内容だったかは、被験者であるテイオーが秘匿しているため不明である。
ただ、その影響でトレーナーとの関係になんらかの変化があったようだ。
これは実に興味深い。装置による実感を伴う夢は、夢と分かっていながらも確かな体験として胸に刻まれているらしい。
脳がキーワードを繋ぎ導き出した、どんな荒唐無稽な内容であろうと、だ。
それが思考にどんな影響を及ぼし、それによりどんな行動をとるのか──探究心が尽きない。
幸い、周囲の話を聞くとテイオーとトレーナーの仲は以前よりも親密さを増したらしい。悪影響はないだろう。
今後も被験者を増やしサンプルを幅広く集めていこうと思う。

おしまいです。夢ってわけの分からん関連付けするよね…

ウワーッ！？

エッロ…

ちょっとかかり過ぎではないでしょうか

私
性
合

夢ほど展開が読めぬ話を見させるものはないと思う

テイオーに限らずやばそうなの他にもいそうだな…

ウワーッ！爛れた夢！！

三冠王てことはヤキュウノテイオーか、マックイーンと仲良くなれそうだな

ウワーッ！暴君！

ちなみにバクシンにやった睡眠学習はバクシンシナリオのステ+5ランダムイベントのことだと思うからどういう内容だったっけってタキオン育成しても見れないから注意しようね

>ちなみにバクシンにやった睡眠学習はバクシンシナリオのステ+5ランダムイベントのことだと思うからどういう内容だったっけってタキオン育成しても見れないから注意しようね
ありがとう詳しい人！！

テイオーの足舐めたい