二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1619534696564.jpg-(35966 B)
35966 B21/04/27(火)23:44:56No.797043709そうだねx2 00:45頃消えます
「サクラバクシンオー、お前が出走するのは短距離とマイルのみだ。それ以外の出走は許さん。」
「どうしてですか!私は短距離も長距離もバクシンするウマ娘ですよ!」
「お前に長距離の適正は無いんだ!どう考えても脚質に合わない!前のトレーナーの時に散々わかっただろ!全く…前の奴もどうしてあんなに脚質適正に合わないレースに出してたんだ…」
「私のトレーナーさんを侮辱する気ですか!!」
「当たり前だ!脚質に合わないレースを走らせた上に自分の担当ウマ娘を放っておいてどこかに逃げ出す奴を尊敬するトレーナーがどこに居る!」
「私のトレーナーさんを悪く言わないでください!!!」
そう吐き捨てながら、トレーナー室から逃げ出すように走り出す。
「おい待てバクシンオー!」
後ろからそんな声が聞こえてきましたが…無視してバクシンしました。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/27(火)23:45:10No.797043790+
URAファイナルズに優勝した後、私とトレーナーさんはさらにバクシンロードを駆け抜ける為に、長距離レースにも挑戦しました。でも…結果は一切振るわず、トレーナーさんが叩かれる始末…バクシンしきれない私のせいなのに…
トレーナーさんもかなり気に病んでいたようで…あの時も…
221/04/27(火)23:45:23No.797043896+
『すまないバクシンオー…お前をまたバクシンさせてやれなかった…』
私がこの時に…
『トレーナーさんは悪くありません!今はバクシン出来なくとも!きっといつか!長距離もバクシンしてみせます!』
『そうだよな…バクシンオーならきっといつか長距離でもバクシンできるさ…でも…今は俺のせいで…』
この時にしっかり抱きとめて離さなければ…
『ち…違いますよトレーナーさん!私のトレーニングが足りないからで…』
『そのトレーニングのメニューを決めてるのは俺なんだ!俺が悪いんだよ…』
『そんなこと無いですよトレーナーさん!ゆっくりでも確実にバクシンしていけばいいんです!』
もっと強く抱きしめていれば…
『ああ…そうだよな…ゴメンなバクシンオー…こんなとこ見せちゃって』
321/04/27(火)23:45:34No.797043970+
次の日、トレーニングに中々現れないトレーナーさんを心配に思って私がトレーナーさんの部屋に向かうと、部屋には
『やっぱり俺にはこれ以上バクシンさせてやることは出来ないゆるしてくれバクシンオーほんとうにごめんおれをゆるしてゆるしてゆるしてゆる』
机に直接そう走り書きがしてありました。
421/04/27(火)23:45:46No.797044040+
「トレーナーさーん!トレーナーさーん!!!」
あれから、トレーナーさんを探しながら町中をスタミナの自主トレーニングも兼ねて比較的遅めに走り回るのが日課になっていました。
「私のトレーナーさーん!!貴方の学級委員長はここにいますよー!!また一緒にバクシンしましょー!!」
そんなこんなでもう隣の市ぐらいまで来たでしょうか。そろそろ学園に戻らないと門限に遅れてしまいます…それは学級委員長として絶対に避けたい事態です。でも…今日も見つからなかった…そんな無力感を感じながら帰るのは毎回辛いです…でも…もう少し探したら見つかるかも知れない…そんな気がします。門限を破ってでも探すべきなんでしょうか…
【探すのを続ける】
【探すのをやめて門限を守る】
521/04/27(火)23:46:05No.797044180+
【探すのをやめて門限を守る】
トレーナーさんが居なくとも私は模範的学級委員長でなくてはいけません。私は探すのを切り上げて学園に帰ることにしました。
━数週間後。
私はG1.G2.G3.OP.レースの格を問わずに、とにかく勝つ為にバクシンし続けました。レースに勝った後のインタビューで言うのは決まってこの言葉。
「トレーナーさん!私は今もバクシンしています!!だから…だからトレーナーさん!!!帰ってきてください!!!!私の大切な私だけのトレーナーさん!!!!!」
621/04/27(火)23:46:16No.797044262+
短距離、マイル、勝てるレースならとにかくなんでも。後任のトレーナーは全て自主トレーニングで済ませて、全く自分の指示通りにしないのに、レースにはとにかく勝つ私の事を苦々しく思っていたと言うのを聞きました。何故他人事のようにしているかというと、私はもう後任の人には殆ど会っていませんでしたし、会っても口をほぼ聞いていませんでしたから。
ともかく、私はレースに出続けました。
毎日トレーナーさんを探して走っていたせいか、最近スタミナが上がっているのを感じます。私は後任のトレーナーの許可を取らずに中距離のレースに出ることにしました。
721/04/27(火)23:46:27No.797044332+
「一着はサクラバクシンオー!遂に中距離レースをも征しました!!もはやこの娘のバクシンは誰にも止められないのか!?」
やった!やりましたよトレーナーさん!これならトレーナーさんも帰ってきてくれるかも知れない!インタビューでいつもの様にトレーナーさんに呼びかけても興奮は止まりませんでした。そんなとき、私のスマートフォンが、たづなさんからの着信を知らせてきました。
「バクシンオーさん…貴方の前任のトレーナーさんの行方がわかりました…」
私の期待と裏腹に暗い声をしているたづなさん。私は全てを察しました。
821/04/27(火)23:46:39No.797044400+
トレーナーさんの体は最後にあった時に比べて、随分細く、そして軽くなっていました。いくらレースに勝っても応えてくれない訳です。もうトレーナーさんはこっちには居なかったんですから。
921/04/27(火)23:46:53No.797044500+
トレーナーさん。今すぐ貴方のもとに行きますからね。
1021/04/27(火)23:47:05No.797044586+
【探すのを続ける】
暗くなり始めても私はトレーナーさんを探すのをやめませんでした。
そこら中を走り回っている内に、そんなに遠くまで来ていないはずなのにいつの間にかもうここがどこだかわからなくなってしまいました。
「トレーナーさーん!!!!」
そう大きな声で叫んでも答えてくれる人はいません。私は心細さと孤独感に耐えきれなくなって、思わず泣いてしまいました。
1121/04/27(火)23:47:20No.797044685+
トレセン学園から逃げ出してから多分一週間ぐらい。いや、一ヶ月か?よくわからない。
俺は親戚が持っている空き家に忍び込んで、ひたすら寝るだけの生活を送っていた。なにもやる気が起きない。バクシンオーは元気だろうか?彼女に俺より優秀なトレーナーが付けばきっと有馬記念でもバクシンしてくれるだろう。これは彼女のためでもあるんだ。そう自分にも彼女にしたように嘘をついて自分を誤魔化す。
ふと目が覚めると、無性に腹が減っている。痩せてはいなかったはずの俺の体はいつの間にかガリガリに痩せていた。何か食べなければこのまま枯れて無くなってしまうだろうか?それでもいいか。そう思ってまた目を閉じようとしたが、ふととある思いが脳裏に浮かんだ。
1221/04/27(火)23:47:34No.797044769+
桜餅、たべたいなあ…
彼女が前に自分の母が作ったという桜餅の話を急に思い出した。まだコンビニでも桜餅を売っている季節のはずだ。死ぬ前に食べたい物は何か?と聞かれたことがあったが、今のそれは桜餅のようだ。
ドアを開けると空がわずかにオレンジ色になっている。朝なのか夜なのか全くわからない。とりあえず歩こうとするが、上手く歩けない。ふらつきながらも歩き出す。久しぶりに外に出たからか耳の調子がおかしい気がする。子供のような泣き声と俺を呼ぶ声が聞こえる。しかも、”彼女”の声だ。いよいよ俺は死ぬかもしれない。彼女の姿まで見える。
驚いた。その幻覚は俺のことを見ると一目散に駆け寄ってきて抱きついてきた。感触まで感じる。随分良くできた幻覚だと言おうとしたが、かすれた声しか出ない。とりあえず触ってみると感触がある。しかもそれに反応まで返してくる。まさか…本物か?
1321/04/27(火)23:47:46No.797044840+
「バク…シン…オー…?」
「うぅ…はい!あなたの学級委員長のサクラバクシンオーはここにいますよ!」
「幻覚…じゃ…ない…のか…?」
「当たり前です!本物です!本物のサクラバクシンオーです!」
「どうして…ここに…」
「あなたのことを探して走っていたらいつの間にかここにいて…」
彼女らしいかもしれない。そう思うと急に足から力が抜けてしまって彼女に向かって倒れ込んでしまう。
「ちょわ!トレーナーさん!こんなところでそういうことは!」
バクシンオーは何か言っていたが、聞こえなかった。俺はまた意識を手放した。
1421/04/27(火)23:47:58No.797044912+
数年後。
あの後私とトレーナーさんは再びバクシンロードを二人で歩み始めました。
中距離や長距離でバクシンすることはできなかったけど…でも、歩んでいるのはバクシンロードだけではありません!ウェディングロードもです!
「おかあさーん!」
「シュガー!一緒に行きますよー!せーの!」
「「バクシンバクシーン!」」
バクシンロードは私だけでは終わりません!私たちの子供にも!その先の世代にも受け継がれるんです!
1521/04/27(火)23:49:05No.797045343+
シュガー誰!?
1621/04/27(火)23:49:10No.797045377そうだねx8
ハッピーエンドがあればバッドエンドの悲壮感が増すんじゃないかと思って両方描いてみたらクソ長くなってしまった…
全日本ウマ娘トレーナーに先立たれて欲しい協会でした。
1721/04/27(火)23:49:49No.797045641そうだねx2
>シュガー誰!?
原作のキタサンの親でバクシンオーの子供
1821/04/27(火)23:50:01No.797045706+
これがタキオンさんが言っていたプランBです!
1921/04/27(火)23:50:54No.797046046+
>ハッピーエンドがあればバッドエンドの悲壮感が増すんじゃないかと思って両方描いてみたらクソ長くなってしまった…
たとえが悪いですけどNTRと同じで先にハッピーエンド書いてから鬱エンド読ませるとダメージ上がりますよ
2021/04/27(火)23:53:35No.797047042+
>たとえが悪いですけどNTRと同じで先にハッピーエンド書いてから鬱エンド読ませるとダメージ上がりますよ
ハッピーを後付け気味に書いたんで順番考えてませんでしたわ
参考にします
2121/04/27(火)23:55:47No.797047799そうだねx1
文章が長いよ…
2221/04/27(火)23:57:31No.797048427そうだねx27
>文章が長いよ…
読みごたえあっていいよね…
2321/04/28(水)00:00:16No.797049422そうだねx32
>全日本ウマ娘トレーナーに先立たれて欲しい協会でした。
解散しろ
2421/04/28(水)00:00:58No.797049730+
>トレーナーさん。今すぐ貴方のもとに行きますからね。
ここまで読んだ
2521/04/28(水)00:04:04No.797051129そうだねx6
ハッピーが先だと俺は辛い耐えられないからこの順で良かった…
2621/04/28(水)00:05:11No.797051606+
バクシンを曇らせないでくれ…
必ず彼女は立ち上がると信じてはいるがそれでもつらいもんはつらい
2721/04/28(水)00:05:31No.797051720+
トレーナー死んだら中距離完走できるようになるのか…死ぬか…
2821/04/28(水)00:06:29No.797052067そうだねx1
バッドエンド世界だと短距離マイルの絶対王者が中距離路線で初の勝利を収めスポーツ紙の表紙どころか夕方のニュースにまで取り上げられそうな快挙を成し遂げた翌日に自殺することになるんだよな
トレセン学園大変なことになりそう
2921/04/28(水)00:07:25No.797052434+
闇があるから光が眩しい訳だからこの順番でいいよ…とも思うし先に光を出して希望を奪われたい気持ちもある…心がふたつある〜〜
3021/04/28(水)00:10:46No.797053779+
サクラバクシンオー×オトメゴコロ=シュガーハート
3121/04/28(水)00:14:34No.797055310+
最後に光があるから美しいんだよ
暗いトンネルでも明るい世界が待っているからみんな立ち止まらずにトンネルを抜けるんだ
3221/04/28(水)00:35:33No.797062921+
>バッドエンド世界だと短距離マイルの絶対王者が中距離路線で初の勝利を収めスポーツ紙の表紙どころか夕方のニュースにまで取り上げられそうな快挙を成し遂げた翌日に自殺することになるんだよな
>トレセン学園大変なことになりそう
世間からの死なせた責任追及だけは後任トレーナーに向けられるのかな…
3321/04/28(水)00:37:51No.797063724+
>世間からの死なせた責任追及だけは後任トレーナーに向けられるのかな…
まぁ夜逃げするでしょ
その責任を堂々負えるほど出来た人間には思えん
3421/04/28(水)00:39:38No.797064351+
メモ帳スレ画につけ忘れてますよお客様


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