二次元裏@ふたば

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10404 B21/04/26(月)20:24:57No.796666144+ 21:25頃消えます
夜半前の食堂。雪崩を起こしそうなほどに積み上がった輪切りのトマトと、大ジョッキになみなみと注がれたトマトジュース。
その前に座っているのは、我が愛バオグリキャップ。
そしてそのオグリキャップに腕を掴まれて逃げられない俺。
「トレーナー、あーん」
黄色い歓声が上がるが、俺の内心は真っ青だ。きっと顔色だって似たようなものだと思う。
「ちょ、ちょっと待ってくれないかオグリキャップ!」
「待たない」
一刀両断。とりつく島もなく、バッサリと俺の意見が切り捨てられる。
「誤解を招くような真似をしたのは悪かった!だからってこれは…!」
「何だってすると言ったのはキミだろう、トレーナー」
ええいさっきの俺の莫迦!
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/26(月)20:25:18No.796666272+
どうしてこんな事をしてるのか、と問われれば。それはつい先程の事に起因する。
トマト嫌いを克服する為にこっそりトマトジュースにチャレンジした俺だが、数秒と保たずに流し台にリバースするハメに。
それだけなら笑い事で済んだのだが、吐き出す瞬間をオグリキャップに見られていたのが問題だった。
俺が盛大に血を吐いて、挙げ句それを彼女に隠そうとしている……。
そう派手に勘違いした彼女は、口直しに食堂へと来ていた俺に詰め寄って大声で問い詰めたのだ。
221/04/26(月)20:25:42No.796666405+


普段声を荒らげる事の滅多にない彼女が、目尻に涙すら浮かべて怒声を上げる。
あっという間に噂は広まって、閑散としていたはずの食堂は黒山の人だかり。
ウマ娘に囲まれた中で、俺は狼狽えながらオグリキャップの説得をしようとしていた。
「落ち着いて――」
「落ち着けるわけがないだろう!」
悲鳴のような彼女の声に、俺の喉が凍りつく。
こちらをキッと見据えた彼女の瞳から、雫が一つ頬を伝って床へと落ちる。
そこまで信頼してもらえているのはトレーナー冥利につきる、などとどこか他人事のような感想が浮かび上がって。次の彼女のセリフで、そんな感想は跡形もなく吹き飛んだ。
「私は…私はさっき見たんだ!トレーナー室の中で吐くキミの姿を!」
321/04/26(月)20:26:04No.796666528+
「……マジ、かよ」
見られてた。見られてた?見られてた!?
あんなこっ恥ずかしい所を!?
トマトジュースを口に含んで即リバースした所を!?
よりにもよってオグリキャップに!誰より見られたくなかった彼女に!!
パニックになった俺は掠れたような声しか出せなくて、彼女はまたも雫を落とす。
「あ、あれは……その……」
「トレーナー…お願いだ、嘘はつかないでくれ」
潤んだ瞳に映るのは、情けない表情をした俺の顔。
「……分かったよ、オグリキャップ」
421/04/26(月)20:26:25No.796666650+
ため息を一つ。食べかけだったサンドイッチを置いて、俺はしっかりと彼女と向き合う。
好き嫌いがあるというだけで彼女がこうも取り乱すとは思いもしなかった。
「俺にできることは何だってする。理由も説明する……だから、泣き止んでくれないか」
自分の好き嫌いを知られたくないなんてちっぽけなプライドは、彼女の涙の前にあっさりと白旗をあげて。
袖口の赤いシミを見て唇を噛み締めた彼女に、俺は。
521/04/26(月)20:26:50No.796666803+
「――実は、トマトが嫌いなんだ」
621/04/26(月)20:27:17No.796666961+
そう言った瞬間の彼女の顔と、食堂の空気を、きっと俺は永遠に忘れないだろう。
「……トマト?」
「あぁ。小学生の時からずっと苦手だったんだが……オグリキャップ、君は好き嫌いなんてないだろう?だから、俺も負けていられないと思ってさ」
「……トレーナー室で吐いていたのは」
「トマトジュースだよ。生トマトよりは耐えられるかと思ってたんだけどやっぱりダメで、口に含んだだけで気分が悪く、なっ、て……」
表情が抜け落ちたオグリキャップに、俺の言葉が尻すぼみになって消えていく。
「そうか、分かった」
スッと立ち上がった彼女は、食堂のおばちゃん達に声を掛け――そうして、俺の目の前に。
地獄が、顕現した。

721/04/26(月)20:27:47No.796667139+
そうして、話は冒頭へと巻き戻る。
「好き嫌いを無くそうと言ったのはキミだろう、トレーナー」
「言ったさ!確かに言ったよ!」
彼女がつまんだ生トマトから距離を取ろうとするものの、もう片方の手でがっしりと腕を掴まれて身動きが取れやしない。
ちくしょう誰だ何でも言うことを聞くなんて言い出したのは!俺だ!莫迦!
「大丈夫だ。キミが食べ切れなければ私が食べるし、飲み物だって用意してある」
「せめてトマトジュース以外にしてほしかったなぁ!」
悲鳴を上げても助けは来ない。この場で吐き戻す訳にもいかない。
意地と根性となけなしのプライドをかき集めて、俺はどうにかこの日を乗り切った。
そしてその後も、事あるごとにトマトを口に押し込まれることになったのだが…それは、また別のお話。
821/04/26(月)20:29:18No.796667769そうだねx4
オグリキャップに口周りを舐められるシーンはどうやっても入りませんでしたごめんなさい
921/04/26(月)20:29:57No.796668030そうだねx10
じゃあ次スレで書こうね
1021/04/26(月)20:30:09No.796668109+
空前のトマトジュースブーム
1121/04/26(月)20:30:09No.796668111+
トマト一オグリとか死んじゃう...
1221/04/26(月)20:30:18No.796668169そうだねx19
>オグリキャップに口周りを舐められるシーンはどうやっても入りませんでしたごめんなさい
どうして
1321/04/26(月)20:44:44No.796673157+
トマトは健康にいいんだぞ
◆知らなかったのか?
1421/04/26(月)20:45:19No.796673382そうだねx3
口移ししてでも無理やり突っ込んでくれるはず…
1521/04/26(月)20:48:57No.796674634+
最近のトマトの味って昔と比べると結構変わったイメージある
1621/04/26(月)20:52:37No.796675938+
トマトを食べる手が止まっとる…ふふっ
1721/04/26(月)20:54:10No.796676444+
>トマトを食べる手が止まっとる…ふふっ
1821/04/26(月)20:56:57No.796677376+
トマトが赤くなると医者が青くなるんだ
1921/04/26(月)21:05:46No.796680646そうだねx3
お互いトマトまみれになりながらトマト食べてんのか体液食べてんのかわかんないくらいの口移し合戦
いいとおもいます
2021/04/26(月)21:06:35No.796680907そうだねx3
好きとか嫌いとかはいいトマトを食べるんだ
2121/04/26(月)21:07:25No.796681208+
吐血勘違い系怪文書はよいものだ
2221/04/26(月)21:08:14No.796681527+
トレセン春のトマト祭りだ!
2321/04/26(月)21:12:45No.796683158+
最近のトマトはかなり甘くなってるから食べやすいぞ
2421/04/26(月)21:14:19No.796683723+
ニンゲンはタマネギやニンニクに耐性がありますが何事にも限度はあります
ストレスと疲労が積み重なった状態で灰汁の強い野菜を摂取し過ぎると
認識できるトップクラスの痛みである尿路結石を発症する可能性もあります
2521/04/26(月)21:15:27No.796684137+
>最近のトマトはかなり甘くなってるから食べやすいぞ
じゅくじゅくした部分の触感が気持ち悪すぎて無理だから味は関係ねえ!
2621/04/26(月)21:16:21No.796684475+
…閃いた!トマト食べる食べないで顔を中心にすごいトマトで汚しちゃって仕方ないから一緒にシャワー浴びに行くんだ
2721/04/26(月)21:17:02No.796684729+
スペインだっけトマト祭りって
遠征で連れて行こうよ
2821/04/26(月)21:17:40No.796684934+
オグリがトレーナーにトマトを食わせるためにトマト料理をマスターするというのはどうだろう
2921/04/26(月)21:19:01No.796685406+
>オグリがトレーナーにトマトを食わせるためにトマト料理をマスターするというのはどうだろう
寸胴鍋一杯で一食分とか言ってきそうでいやだな!
3021/04/26(月)21:20:42No.796686046+
続きがかけたんだ!
口回りなめるパイセンだってかけるって!


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