「その気概は素晴らしいですが、今のあなたでは何度やっても同じことですよ？」
グラスワンダーは知り合いと思しき新入生に対し、火に油を注いでいた
「ですからこの学園で体を鍛え、技を磨き、精神を研ぎ澄ましてきてください」
「然るべき実力を身に着け、然るべき時が来たら必ずお相手しましょう」
「それが真剣勝負を挑む者としての礼儀です。それに……」

グラスワンダーが何やら耳打ちすると、新入生は顔を真っ赤にして驚いていた
「…ということで、あなたのことはＧⅠレースの舞台でお待ちしています。日々鍛錬に励んでくださいね」
しばらく新入生はわなわなと震えていたが、最後には元気に挨拶をして去っていった

＞最後、何を言ったんだ？
「それはもちろん……もしかしてトレーナーさん、あの子を覚えていないのですか？」
どうやらあの新入生は自分も面識があったらしい
過去に会った若い…あるいは幼いウマ娘でグラスワンダーに食って掛かる子は記憶になかった
「ほら、あの子ですよ。クラシックの翌年の学園祭で一緒に家族を探した…」

その言葉でようやく思い出した
＞もしかしてあの時迷子になっていた子！？
「ウマ娘の成長は早いですからね。まあ、それなりに年月は経っていますが」
＞言われてみると面影があるような気も…
確かあの子はお兄さんと再会したあと、グラスワンダーの模擬レースも観に来てくれていたはずだ
＞２人ともキラキラした目で君のレースを見ていたな
「ええ、あれからこの日が来るのを待っていたんです」
「あの子が１番の座を取り戻すために、私に挑んでくる日を」

彼女がグラスワンダーに憧れこそすれ、ここまで敵愾心をもって臨んでくるとは予想できなかった
グラスンワンダー自身は当然挑んでくるものと予想していたようだが…
＞そういえば最後、あの子になんて言ったんだ？
「心配性ですねトレーナーさんは。大したことではありませんよ」

「『どうせなら大きなレースで競いましょう。お兄ちゃんも見に来てくれますよ』…と」

ウマ娘とは明言されていませんでしたがヒトとも明言されていなかったのであの迷子の子はウマ娘であったかもしれませんよね

su4797877.txt
これは以前書いたやつの誤字とか修正してまとめたものです

>「あの子が１番の座を取り戻すために、私に挑んでくる日を」
ウワーッいい話！
>「『どうせなら大きなレースで競いましょう。お兄ちゃんも見に来てくれますよ』…と」
ウワーッインモラル！？

兄妹はダメだろ……ダメだよね？

仇討ちに来た若獅子を捻り潰すのは楽しいかグラスちゃん

>仇討ちに来た若獅子を捻り潰すのは楽しいかグラスちゃん
ウマ娘冥利に尽きますね…

一瞬姉追っかけて来日したワンダーアゲインかと思った

ファンが増える→ファンを取られたウマ娘が挑みに来る→勝ってファンが増える
正のサイクルですね

いつも自分を応援してくれたお兄ちゃんの一番があの日から変わってしまったんだ…

幼少期思春期にグラスちゃんに会ったら性癖曲がりそう