二次元裏@ふたば

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223214 B21/04/24(土)21:20:10No.796005826そうだねx1 22:20頃消えます
「そろそろ昼飯の時間ですが」
「…この曲終わらせてからでいい?」
「ご自由にどうぞー」

天気は晴れているとは言えず、かといって雨も降りそうで降ってこない、開放感のない空模様となった休日。
元々こういう天気で外出するほうではなかったし、部屋に籠ってゲームでもしている方が性に合うタイプではあったが最近は輪をかけて自室に居る時間が増えている。
「…よし。もう少し詰めれば追加曲もフルコンできる」
「朝からずっと頑張ってるねえ」
その原因の一つ。自分がトレーナーとして担当している、ウマ娘のナリタタイシン。
彼女自身、走りの実力が確かにあるのは一貫して変わっていない。
故にオフの時の生活習慣――主に食事や睡眠といった部分――に問題があると分かったのはスカウトして2〜3ヶ月経ってからのことだ。
酷いときには食事は3食inゼリー、昼間はうるさいからと深夜遅くに練習を始める、等々…
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/24(土)21:20:45No.796006126そうだねx1
体が強いほうではない(ウマ娘の中では、だが)タイシンにとって、生活面はアスリートとしても第一に意識しなければならない。
そこで彼女の性格も考慮した上で提案したのが「夕食は食事をトレーナー寮に来て食べる」という提案だった。
その時に言われた「なんでわざわざアンタの部屋に行ってわざわざ食事しなきゃいけないの」という言葉は今でも突き刺さっているが、
「いいのか?トレーナー権限でスーパークリークに『一日お母さんと呼んであげる券(ナリタタイシン)11枚綴り』を渡しても…」
と伝えると、渋々ながら了承してくれた次第である。
この提案の狙いは3つあった。
一つは食事管理。1日1食だけではあるが、栄養管理も含めある程度コントロールできる。
一つはコミュニケーション。コミュニケーションを取りたがらない彼女と話す機会を増やせるのは信頼関係の構築の意味で重要だ。
221/04/24(土)21:21:04No.796006284そうだねx1
一つは……職権濫用であるが、自分が食事を誰かと一緒に食べたかったからだ。
トレーナー同士で仕事終わりに食べに行くこともあるが、良くも悪くも中央である。行く店は高い場所ばかりで色々な意味で落ち着いて食べることができない。
この形なら、(図々しいかもしれないが)落ち着いて誰かと食事をする機会が持てる、そう考えた。
「…トレーナー、これは?」
「そいつはロマネスコと芽キャベツのサラダ。ドレッシング何か使う?」
「大丈夫」
「そうか。じゃあ頂きますかね」
並べた大皿に二人、箸をつけ始める。
今日のラインナップはニンジンのグラッセ、肉じゃがにナスの素揚げとサラダ。
若干統一感はないが、味には自信がある。
「美味しいか?」
「ん…」
生返事ながら肯定してくれるタイシン。
321/04/24(土)21:21:20No.796006430そうだねx1
改めて彼女の食べている姿を眺めてみる。
今まで見たウマ娘の中でも本当に小柄で、この体からあの鋭い追込が繰り出されているとは今でも結びつかない。
こうして食事をしていると、まるで小学生ぐらいの娘を持ったような……
「……見られてると食べ辛いんだけど」
「ああ、ゴメンゴメン。タイシンがかわいいから、つい」
「か、かわ…!?」
むせてしまったのか、彼女は急いでお茶を飲み干す。
「っ、何言ってるのか分かってんのか!?」
「……確かにタイシンはかわいいが?」
「ハァ……アンタもチケット並にバカ」
そう言われるとちょっと悲しい。
421/04/24(土)21:21:34No.796006536そうだねx1
「そういえば大会出るんだって?音ゲーの」
「それどこから聞いたの…」
「チケゾーが言ってた」
「ああ、そう…」
「レースだけじゃなくて、趣味でも何かを極められるってのはいいことだよ」
「別に…アタシは実力が足りないと感じてるから追い付こうとしてるだけ。大体アンタだって」
「俺は途中で疲れてしまったからね。極められるってのも才能」

休日にも関わらずタイシンが自室に来るようになった理由が、音ゲーの練習をするためだ。
夕飯をトレーナー寮で取るようになって二週間ぐらいした時、自室の片隅に置いてあった専用コントローラーを見て「アンタもやるの?」と言われたのがきっかけである。
自分も一時期ハマっていて、それこそ大会にもちょくちょく出ていたが仕事の忙しさと年齢による反射神経の衰えには勝てず、使わなくなって5年程が経つ。
どうせ使わないものだから貰ってくれないか、と言ったら自室では打鍵音がうるさくて使えないと断られてしまった。
せっかく彼女と接点ができたし何かしらできないか、と(悪)知恵を働かせた結果がこれである。
521/04/24(土)21:21:50No.796006677そうだねx1
「ご馳走様」
「お粗末様。冷蔵庫にプリン入ってるからよかったらどうぞ」
「……後で食べる」
「ほいよー」
席を立ち、すれ違いざまに頭をわしゃわしゃ撫でてやる。
「ああああもう!そういうのやめろ!」
「いいだろ少しぐらい。役得ってやつ」
「やられる身にもなれ!」
「やられる身になるにはどうしたらいいかね?クリークのトレーナーに聞いてみるか」
「そういうことじゃないから…」
621/04/24(土)21:24:03No.796007786そうだねx3
タイシンにご飯を食べさせてあげたくて生み出されたものです
書いてる所に実装がきたので全力で回していきます
721/04/24(土)21:25:30No.796008513+
チケゾーかハヤヒデみたいだな
だが悪くない
821/04/24(土)21:28:46No.796010171+
ああ〜〜娘みたいな年頃の不良娘の世話を焼く快感がぁ!
921/04/24(土)21:30:17No.796010846+
こんな娘が欲しい
1021/04/24(土)21:31:23No.796011535+
ふふふ警戒心の強い野生動物に餌付けして懐かせてるみたいだな
1121/04/24(土)21:33:15No.796012508+
うまぴょいだけが一心同体じゃないからな……
1221/04/24(土)21:35:29No.796013643+
本当のところうまぴょい展開も考えてたけど断腸の思いでやめました
タイシン引けたら改めてうまぴょい書くかもしれない
1321/04/24(土)22:00:11No.796025808+
拒まれても拒まれても喰らいつくタフさが無いと彼女の信頼は得られないんだろうな…


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