……ネイチャの様子がおかしいので話を聞こうとした。それだけのはずだった。
それでもう少し顔をよく見ようとしたら腰に組み付かれていて、
尻もちをついた自分の腹に彼女が必死そうに顔をうずめてるあたりでようやく押し倒されたことを理解した。
今も腰に回した手の力を強めながら荒い呼吸を繰り返している。

少しこの状況について考えたところ、ウマ娘の中には動物でいう発情期のような状態になることがあることを思い出した。
春先から初夏にかけて間隔を置いて継続するもので、
個人差が大きく、これを経験しないウマ娘も多数いる、とのことだった。
確かによくよく観察してみれば、わずかに見える頬は真っ赤だし、耳と尻尾はせわしなく動いてるし、
何より、その、腰が物欲しそうにうねっているのが、余りにも分かりやすいサインだった。

とりあえず、誰かに見られると不味い。
背中を叩くと正気に戻ったのか、リンゴのようになった顔が跳ねあがってきた。
「あっ、あの、えっ、う、」
どうやら羞恥心の臨界に達したらしい。半分泣きながら喃語で弁明を図ろうとしている。
気持ちが落ち着くのを待つことにしよう。その間に、どう対応するか考えなくては……

やった、やった、やらかした。
トレーナーが近づいてきて、匂いと視界が濃くなって、夢中になって押し倒した。
顔いっぱいに大好きな匂いに、感触に包まれて、挙句の果てに、甘く”達した”。
とろけるような余韻が背中からの振動で冷まされるまで、自分が止まらなかった。
自分のしたことは最低なことで、恥知らずな行いだ。彼もそれを承知している。
はずなのに、

どうして、そんなにやさしい顔で、まだ私を見てくれているのだろう。
やめて、許さないで、そんなことされたら、
ただでさえいっぱいな胸のうちが、
はちきれて苦しいから。

発情期ネタで書きたかったけど失敗しました
供養

許さぬ
成功するまで書いてください

だめだ
男なら女に恥をかかせた責任を取れ

マ！マ！マ！

早く続きを書いてくれないと商店街が寂れてしまう！！

発情期ネイチャいい…

マーベラス

普段しっかり者のネイチャがあんな行動をとるくらいに理性が働いていないとしたら、それはどれほどの衝動だろう。
いや、むしろ匂いを嗅ぐだけで耐えるくらいには働いていたのでは。
いずれにしろ、現状は彼女の大きな負担になる。
トレーニングに影響があるのもそうだが、何より、
愛しい教え子が自責で死にそうになっているのをどうにかしてあげたいという気持ちが強かった。

「……っあ、あのっ…、私っ…」
嫌われたくないただその一心で、
えずきながら、必死で謝罪を述べようとする。
そんな彼女をトレーナーは静かに抱きしめた。
「大丈夫」
「へ…？」
「大丈夫だから、」
「……」
「何がしたいのか、言ってみ」

トレーナー寮の一室、飾り気のない一人所帯。
ネイチャがシャワーを浴びるのをベッドに腰掛けて待っている。
あの後泣きながら縋りつく彼女をなだめることにトレーニング時間を費やした。
あんまり大声で泣いているので友人のマーベラスサンデーやらトウカイテイオーやらが見たことのない表情で飛び込んできたときは本気で死を覚悟したものだ。
幸い何かを察したらしいマーベラスサンデーが全員連れて撤収してくれた。後日お礼の菓子でも送ることにする。

「ト、トレーナーさん……ええと、いい湯、でした？」
「それはなにより」
バスタオルを首に巻いて、ジャージ姿の蒸しネイチャが出てきた。
「外泊届は」
「……ちゃんと出しました」
「なんて書いた？」
「……次回レースのミーティング……」
消え入りそうな声で答えるのが、なんだか可笑しくて笑ってしまった。
「うにゃー！じゃあなんて書けばよかったのさ！これからトレーナーさんの家でっ…」
言葉が詰まった。口に出すのは恥ずかしいらしい。
「ネイチャ」「なに、──」
呼びかけて、不意打ち気味に唇を奪った。

我ながら思春期の乙女であるからして、そういうものに興味はあった。
それで友人に貸してもらったそういう本に”スイッチが入る”みたいな表現があったことを思い出した。
トレーナーさんの唇がふれたところから熱を帯びる。
首筋、手の甲、おなか、……そのほか、
帯びた熱が全身をめぐって、お腹、臍の下に集まると、そこから水気を含んで溢れてく。
指で触れられるとこ全部が気持ちよくて、そのたびにトレーナーさんへの好きが高まる。
あのときみたいにだんだんぐるぐるしてくる。世界と感情が混ざり合うような感覚。
そこに一際黒いものが突き付けられた。存在感に目が離せない。
少し引いてまた近づいて、圧迫感と異物感でその存在を理解する。
じくじくした痛みと一緒に、ぞりぞりと快感が昇ってくる。
漏れてくる必死な声はどっちのものかわからない。
呼びかける声にはくちづけで返し、抽送に合わせてしがみつく。
快楽を受け止めるのにいっぱいいっぱいで、だらしなく垂れた舌からまた糸を引いた。

時間の概念が無くなってリズムのみに思考を支配される。
粘液の擦れる音が、息が、心拍が、どんどん縮んでいく。
自と他の境界も無くなって、慕情に満ちた中に、圧迫感が一際強くなる。
そうしたのち、断末魔のようなうめきと共に、すべてが止まって、果てた。

気が付くと、脚の間にトレーナーの腰が割って入っていて、股に剛直が突き立っていて、
その先端と思われる結合部分に確かな熱が広がっていた。
もう渇きのままに腰がうねることもなければ、罪悪感に満ちた陶酔にひたることもない。
隣で倒れ伏した彼は、力尽きたように眠っていた。
やや重たい腕を回し、互いに抱え込む姿勢をとる。
目深に布団を引っ張ってきて、大好きなものに包まれたまま意識を手放した。

いわゆる朝チュンを経て、ナイスネイチャはトレーナー宅のキッチンに立っている。
適当に卵を炒め、ちぎったレタスと皿に添えたところでトースターがなった。
一通りの配膳を済ませてベッドに戻る。
彼はまだ夢の中、未だ幸せな痛みを孕む下腹部をさすりながらもう一度腕の中にもぐりこんだ。

これいじょうはかんべんしてください

よくやった！

マーベラス！！！！！！

マママ

マベは察しが良くて優しいな…

ママママママママママ

礼賛ッ！！！！
よく書ききってくれたッ！

マママ
ＩＩＩ
べべべ
ラララ
ＩＩＩ
ススス
！！！

ナイスナイスネイチャ……

蒸しネチャネチャ…

ナイスナイスネイチャナイス

真顔で迫ってくるマーベラス 私の性癖には合っていますよ！

春だね