URAファイナルズを駆け抜けた彼女に結婚を申し込んだ後、 少し考えるそぶりをしていた彼女の顔がみるみる赤くなっているのに気が付いた。 「どうかしたか?」 「ひゃわっ!?な、なんでもありません!……ありませんったら……もう……」 今更隠し事は無しだろう。そう無言の視線で咎めると、観念して呟き始めた。 「私達、これで晴れて夫婦、ということになりますわよね?」 「そうだな、あんな誓いをしておいて今更な気がするが」 「それで…夫婦ということは……」 「その…い、”営み”、もあるということになりますわよねっ…!」 勃起した。 失敬、興奮を抑えるのに失敗した。 そうだ、俺はこれから、この、屈指の箱入り娘に、 「それで…その……いつ……とか」 「……」 「……」 「……今」 「……あっ」 「今からじゃ、ダメ、……か?」 湯気とバスローブをまとって浴室から出てきた彼女は、暖気によるものだけでは無いだろう赤面をたたえていた。 濡れた髪が証明を反射し、共に鍛え上げてきたボディラインは無駄な脂肪がついていない、理想とも呼べる曲線美をはらんでいて 「……綺麗だよ」 「!……んもう!」 照れ隠しに振るわれた手を受け止めそのままベッドへ押し倒す。 驚いた表情も、バスローブに手を掛けると観念したように赤くしおれていく。 お世辞にも山とは呼べない胸部が露わになり、小さな乳首がツンと立つ。 「は、恥ずかしいので…」 そんなに見ないで、なんて、 恥ずかしいことあるものかと手を添え、そのまま腹部にかけてなぞり下ろす。 下腹部を過ぎ、 「ひゃっ……」 そのまま秘部に手を当てる。抵抗するように彼女の手が伸びるが、それはもう片方の手でからめとる。 造花を扱うように、やさしく花弁をマッサージ。クレバスをなぞって、根気強くほぐれるのを待つ。 彼女の息が上がり、蜜が垂れてきたあたりで自分の下着を下ろす。 これ以上ないほどそそり立った愚物に息を呑まれる。 脚を通して、臍の下に当ててやると、彼女の表情がこわばっていく。 大丈夫、大丈夫だからと、彼女の心が決まるまで、生殺しに耐える。 小さくうなずいたのを合図に亀頭を入り口に添える。 指でガイドしながらゆっくりと腰を落として沈めていく。 彼女の表情を伺いながら、ゆっくりと、 頭が沈み切ったら、今度は腰を進める。 「深呼吸して……力抜いて……」 呼吸に合わせて、ゆっくり、ゆっくり そしてとうとう先端が奥を突いた。 と、同時に自分の鼠径部に彼女の尻が密着する。 完璧ともいえるサイズ関係。その事実だけで暴発しそうなところを抑え、彼女の手を握る。 口が固く結ばれ、目尻に涙が浮いている。 すこし馴染ませることにしよう。 腰をつけたまま体を倒して彼女の唇を啄ばみに行く。 意図を察した彼女は目をつむって、されるがまま。 しばらく続けると、目尻から緊張が抜けたのが分かったので、体を起こして挿送を開始する。 挿入時同様、ゆっくりと竿を抜いていく。粘膜が糸を引き、彼女の形を感じ取れるくらいに。 亀頭が抜ける手前で再び押し戻す。胴を挟む脚が緊張で狭まった。 何度かも繰り返すと、彼女の眼は不安に揺らめいた。未知なる快楽に困惑しているのだ。 最奥に腰をつけ、片手で体を支えながら再び唇を重ねる。 こんどは腰をうねらせ彼女の好いところを探りながらだ。 円状に腰を使い、見つけた、どうやら臍の直下。 しゃくるように撫で上げる。片方の手のひらを合わせて満足に抵抗させない。 くつくつと、不安を快楽で煮溶かしていく。 顔を上げ、彼女の目もすっかりとろけ切ったのを確認したら、弓を引くように腰を上げる。 付けたはずみを抑えながら、勢いよく彼女を、貫いた。 そこからはこっちの独壇場。 先ほどとは比べ物にならない勢いでストロークを繰り返す。 彼女の、マックイーンの、高貴さを感じさせる澄んだ声が嬌声に歪む。 希代のステイヤー、名門メジロ家の令嬢を、 自分が今、肉欲のままに蹂躙している。 その事実を反芻するたびに高揚が限界を超えて昂る気がした。 抑えきれない射精感を感じたのでスパートに入る。 腰を落として彼女に覆いかぶさり、杭打ちの姿勢をとる。 耳元に心地よい高温を受けながら、歯を食いしばる。 速まる腰のピストン運動。縮まる彼女の喘ぎの間隔。 強く抱きしめて、腰を振って、高めて、高めて、まだ、まだ、まだ、──────── 吐き出す。腕を背中まで回し、足を強く固める。 これは自分の物だとマークするように、全霊を懸けて吐精する。 もっと奥へ、もっと奥へ、腰を押し付けながら。祈るように、すがるように、呪うように…… 一段落を感じて全身の力を緩める。深く洗い息を吐きながら、体を起こす。 髪を乱し、四肢を投げ出して、受け止めきれなかった白濁を垂らしていてもなお、 彼女は美しい、 狂おしいほど愛おしい。 俄に愚物が息を吹き返す。 流石に力が入らない。そのまま手でしごく。 伊座利で位置を変え、彼女の体を渡すように竿を構えて、射精した。 先ほどの勢いはなくとも活気よく飛んだ汁は、彼女の下腹部を汚した。 あの後、蒸しタオルで最低限、自分と疲れ果てて動けないマックイーンを拭き取り。 シーツを被って抱きかかえるように眠った。 目を覚ますと既に彼女は支度を終えて、朝のティータイムとしゃれこんでいた。 急いでチェックアウトの準備をして、ホテルの部屋を出ようとすると、彼女がなかなか歩こうとしない。 業を煮やしてひっぱると、内股ぎみで股を抑えながら真っ赤になってこっちを睨んできた。 もう一度勃起したのでチェックアウトの時間を遅らせることにした。 【メジロ出版 『いっしんどうたい(成人向け)】より抜粋】 AD:メジロ出版より『名優の軌跡』シリーズ 全34巻 好評発売中! 成人向け 『いっしんどうたい』 シリーズ 全20巻もよろしくね!