二次元裏@ふたば

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959416 B21/04/13(火)01:14:14No.792307225そうだねx1 04:47頃消えます
あれから3年とちょっと経った。この3年の間に私は大人になるための努力を続けたのはもちろん、トレセン学園のサブトレーナーのライセンスも取った。
全てはトレーナーのそばに行くため、他のウマ娘に取られないように守るため、その一心で頑張ってきた。
そして迎えた人生五度目の卒業式。そりゃあ寂しいと言われれば寂しいけど、高等部の時には遠く及ばない。
大学と美容とサブトレーナーの勉強をしてトレーナーとの日々を妄想する毎日だったから正直無理やり色づけたような大学生活になっちゃったな…
でもそんな日々は今日で終わり。また新しい所へ引っ越すのもあるけど、なにより明日から見学の名目で学園に立ち入ることが許されてる…だからトレーナー、あと少しだから待っててね…

翌朝、早速私はトレセン学園に来た。
当時と全く変わっていない校舎やグラウンドに私は懐かしさを覚えている。
でも…来たのは良いけどなんか顔見知り多くない?マックイーンにマヤノにネイチャ…他にも少しいたけど…とりあえず皆トレーナーが大好きなんだね
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/13(火)01:14:31No.792307290そうだねx1
その後は少し挨拶と談笑をした。皆元気そうだし、変わった私を覚えてくれてたのは嬉しかったな…ウララちゃんに関しては誰なのか分かってなさそうだったけど。
とはいえ私含め皆がここに来た理由は挨拶と談笑じゃない。本番は言わずもがなこれから始まる自分の(元)トレーナー探し。
やがて談笑を終えると皆示し合わせていたように学園内に入っていった、もちろん私も入ってトレーナーを探しに向かう。
高等部の頃の私と比べると髪型も変わったし、身長も何故か少しだけ伸びた。なにより今はメイクもしてるし、トレーナーは気づいてくれるのかな…
そんな不安な気持ちを抱えながら私はトレーナー室の扉の前に着く。
一回深呼吸し、扉を開け、そしてトレーナーと目が合った。
221/04/13(火)01:15:26No.792307492そうだねx1
トレセン学園に来たばかりの頃、俺はあるウマ娘のトレーナーとなった。
名前はシンボリルドルフ、後に皇帝と呼ばれるほど強いウマ娘。正直俺が担当していいのかと困るほどに。
来たばかりで右も左も分からない、トレーニング内容も確証を持てないし、彼女の可能性を潰さないようにするのが精一杯だった。そんな状態でも、彼女は俺に付いてきてくれた。
最初の方こそ距離感はあったが、トレーニングやミーティングを重ね、一緒に勝利の喜びを分かち合い、たまにお出かけもしたりする日々が経つにつれその距離感はなくなった…
距離感0の彼女の甘え方に最初は困惑したが、案外次の日には慣れていた。
やがて関係性は結婚を考えるほど親密になり、彼女も白星を重ねていく。俺としてはこれ以上ない幸せだった、でもその幸せは長く続かなかった。
ある卒業が近い日の事だった、彼女の父親が訪れてきたのだ。
要点だけをまとめると、許嫁があるからもうそういう付き合いはやめてほしい、もし続けるのなら君に厳しい処分を下すとのこと。
今思えば最後のチャンスだった。
321/04/13(火)01:15:44No.792307538そうだねx1
本当は嫌だと言って、後ろにいる涙目の彼女に大丈夫と伝えたかった。
確かに彼女の家は厳しい家庭だし、説得は難しいかもしれない。しかしやってみなければわからない、そんな正解かもわからない僅かな希望に賭けたかった。
でも俺は情けないことに怖気づいてしまい…了承してしまった。
…まだ明るい太陽が差し込む部屋に居た彼女の泣き顔は今でも忘れられない。
あの日以来、彼女との関係性はまた最初に戻ってしまった。
しかしレースがもう無いにもかかわらず、彼女はトレーニングに毎日来てくれた。むやみに会話ができなかったため雰囲気は重かったが、俺は彼女の顔を見れるだけで幸せだった。
…多分だけど彼女もそうだったと思う。
そんな残りの日々を噛み締めて、ついに卒業式がきてしまった。
421/04/13(火)01:16:04No.792307610そうだねx1
――卒業式の終わり、俺はトレセン学園の正門付近の壁と車道の間に立っている。
せめてもの情けなのだろうか、最後を比較的近くで見届けることを許された。
さて、卒業生が出てきた。俺は正門に近づき、遠くで見ても分かるくらいの人だかりを確認した。
まあルナは生徒会長なんだし当然だよな…俺とは大違いだよ…ははは…
…もっと一緒に居たかったけど、仕方ないよな…
だめだ、涙が出そう…でも最後はちゃんと見届けるんだから我慢だ
彼女が正門に近づくにつれて、だんだん表情が見えてくる。それは泣きながらの笑顔で、少し悲しみを含んでいるような表情だった。
…見ていると心苦しいな…やっぱり元の場所に戻るか…
そしてとうとうこの時、別れの時間がきてしまった。
在校生は正門前で止まり、卒業生は正門をくぐっていく。
「今までありがとう、トレーナー君」
「あぁ、卒業後も頑張れよ」
そんな最低限の会話を交わした後、彼女は俺の前に止まっていた車に乗った。
こんな結末になるんだったら、もっと一緒に居てあげれば…もっと話してあげたら…もっと愛情を伝えてあげたら…
521/04/13(火)01:16:26No.792307685そうだねx1
今までの思い出が蘇り、今更どうしようもない後悔が俺を襲ってくる。
…そういえば…ちゃんと面と向かって愛してるって言ってなかったな…
そう思った瞬間、車の後ろの窓が下がった。居るのはもちろん彼女だ。
彼女は俺に向かって微笑み、口を開いた。
あ い し て る
口パクで一文字ずつ確かにそう言った後、車はすぐに発進してしまった。
「ルナ…待ってくれよ…俺はまだちゃんと…ちゃんと伝えられてないのに…行かないでくれよ…」
確かに聞こえた愛の言葉を聞いた瞬間、我慢していた涙が一気にあふれ出してしまい、俺はまだ人やウマ娘が大勢いる中で咽び泣いた。――

それ以降、俺はずっと後悔している。いや、後悔というより未練だろうか。
何をするにしても彼女を思いだしてしまい、辛い気持ちになる。でもトレーナー業は何故か辞めたくない。
いい加減どうにかしようと思ってもどうしようもない現実だった。
そんな未練を抱きながら今日もトレーナー業に励んでいると、いきなり扉が開いた。
621/04/13(火)01:17:40No.792307894+
予想以上に長くなってしまって申し訳ないです
721/04/13(火)01:18:47No.792308092+
続けるんだ
821/04/13(火)01:20:54No.792308479+
つまり…どういうこと…?
921/04/13(火)01:23:15No.792308908+
胸が苦しくなるような内容は体に悪いから続けるべきです
1021/04/13(火)01:24:04No.792309072そうだねx1
テイオーがこんなに努力して隣に立とうとしていたトレーナーさんは既に会長のものだった…てコト!?
1121/04/13(火)01:24:18No.792309128+
テイオー…?
ルドルフ…?
1221/04/13(火)01:24:48No.792309225そうだねx1
前回です
su4765465.txt
1321/04/13(火)01:25:45No.792309414+
>テイオーがこんなに努力して隣に立とうとしていたトレーナーさんは既に会長のものだった…てコト!?
でもルドルフはトレーナーさんを迎えに来ないよ
トレーナー追いかけてきたのはトウカイテイオーだよ
1421/04/13(火)01:29:08No.792309959+
>前回です
>su4765465.txt
この話か…まだまだ辛くなりそう
1521/04/13(火)01:37:29No.792311333そうだねx5
…ねぇこれルナって勘違いされる奴では…
1621/04/13(火)01:40:03No.792311714+
一言も前の担当がカイチョーだったと言われてない前回の時点で言われてたね…
1721/04/13(火)01:40:39No.792311803+
ルナ!ルナ!ルナ…!
ルナじゃない……
1821/04/13(火)01:56:20No.792314090+
どちらにしても辛い
1921/04/13(火)02:02:13No.792314850+
💥
🧠
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