二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1618108574089.png-(290653 B)
290653 B21/04/11(日)11:36:14No.791755230そうだねx1 12:52頃消えます
悪い夢を見た。
急に重たくなる脚。走っても走っても、前に行かぬ脚。
もう少しで最後の直線に入るのに、どんどん動かなくなる。背後にいたはずの子が、ずっと先に居る。
みしり。ぱきり。ぐちゃり。動かそうとするたび、乾いた音の後に、湿った気持ちの悪い音。
あと少し。あと何百とない距離。走らなければ。走らなければ。
もがく脚が、すっかり冷たくなっていく。
やめろ、動くな、死ぬぞ。見知った同期が、慌てて止めに来る。
まるで私を終わらせるかのように、皆が私を止める。
嫌だ。走らなければ。私はあのゴール板の先に、全てを待たせているから。
脚だけでなく、手まで冷たくなっていく。
やめて。置いていかないで。離さないで。
いやだ、いやだ、いや────
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/11(日)11:36:33No.791755314+
「────あぁっ!」
跳ね起きてみれば、そこは見慣れたトレーナー室。
ソファで何時間か寝かされていたようで、カーテンからは西陽が漏れている。
そうだ、トレーニング後に昼寝をさせてもらっていたんだった。
脚を触ると、しっかりと感覚がある。指を曲げ伸ばしすれば、きちんと動く。
手も冷たくない。寝起きで、むしろ少し暖かく感じる。
よかった。ただの夢だ。
安堵の息を吐いたその時、ソファの裏から荒い息と共に、そこそこな勢いで物音がした。
恐る恐る覗けば、床で座り込むトレーナーさん。着ているジャージの乱れを見るに、どうやら床で仮眠を取っていたらしい。
その顔には恐怖や悲壮感が滲み、脂汗が光る。
221/04/11(日)11:36:53No.791755387+
「どうしたんですか」
そう聞くと、彼はこちらに顔を向けてへらりと笑いながら、なんでもないよ、大丈夫、と小さく手を振る。
真っ青な顔で笑っておいて、何が大丈夫なものか。
硬い床で寝て、悪い夢を見たに違いないのに。
そう思うのが早いか、彼の前に駆け寄り、膝をついて近づく。
「大丈夫じゃないくせに。なんでそんな、つまらない我慢をするんですか」
不機嫌な表情で詰め寄ってみせれば、たちまち彼は申し訳なさそうな顔をして、ごめん、と漏らす。
そうじゃないんです。悩みくらい、聞かせてくれてもいいのに。
そう思ったのが通じたのか否か、ぽつりと、スズカも辛そうだし、と呟く声。
心配される程、辛そうな寝起きだったのだろうか。それとも、今現在もつらい顔をしているのだろうか。定かではないが、それは、
「お互いさまじゃないですか、そんなの」
間違いなく。
321/04/11(日)11:37:06No.791755445+
悪夢について打ち明けると、彼もまた、私が走れなくなる夢を見たらしい。
違うのは、私を置いて立ち去ってしまう夢であるという事。
そんなつもりはないのに、走れなくなった私に背を向け去る光景が離れず飛び起きたと聞いて、つい
「走れなくなったら、私を見捨てちゃうんですか」
と、少しからかった。
すると彼は思ったよりも狼狽して、そんな事は絶対にしないと大声を上げるので、それがおかしくて、でも嬉しくて。
くすくす、と笑ってあげれば、互いに笑顔が戻って、ようやく悪夢から覚める。
怖かった。辛かった。そんな感情からようやく解き放たれた時、ふと目が合うと、少しの後、どちらともなく顔を近づけて、小さく口付けを交わす。
「……一緒に居てくださいね」
そう呟くと、彼は頷いて、私の唇を奪う。
確かめ合うキスは蜂蜜より甘く、互いの全てを溶かしていく。
彼の手が背中を伝って、腰を撫で、私の尻を掴む。
僅かな不安を埋める為の、最後のステップ。
それが何かを、よく知っている。
421/04/11(日)11:37:24No.791755525+
ソファの軋む音と共に、水音が響く。
彼に跨って抱き合うようなこの体位は、互いにぴったりくっつくので心地良い。
なにより今は、不安を埋めたい。そう考えていたら、どちらが求める訳でもなく、この形になっていて。
抱きすくめてぴったりと重なった肌が、抽送のたびに揺れて、擦れる。
ごつこつとした男性的な身体に向かって、自分の身体が擦られるのが、胎の中を抉られるのとは別のやわらかな快感を生む。
怖かった、離さないで、一緒に居て。
喘ぎ声と共に発した言葉に、彼はきちんと返事をしてくれる。
大丈夫。愛してる。
その度に、抱きしめる腕の力と、胎の中を締める力が、少し強くなる。
「トレーナー、さ、私、もうっ、んっ♡」
ここまでに何度も甘イキした身体が、限界を感じる。欲しがる身体が、はしたなく何度も腰を打ち付けてしまう。
直後、私を抱く腕の力が強まり、最奥をごつんと突かれる。
臍の下で熱が弾ける感覚。その瞬間、こちらの胎もぎゅっと締まって、果てた。
521/04/11(日)11:37:38No.791755588+
互いに繋がったまま、ゆったりとした口付けを繰り返す。
睦言を交わしあいながら、肌から伝わる熱を楽しむ。
「いい加減、重くないですか」
と聞いても、何度も言っただろ、の一点張り。
降りるタイミングを失ったまま、ずうっと抱かれてしまう。
時折緩やかに抽送をされると、甘い痺れが走って、話してる最中でも上擦った嬌声を上げてしまう。
互いの不安を塗り潰すには、もうしばらく必要だから。
言い聞かせるように、また唇を重ねた。
621/04/11(日)11:39:50No.791756117+
ウワーッ…!
721/04/11(日)11:40:01No.791756164そうだねx11
相変わらずスズカさんはえっちだな…
821/04/11(日)11:42:48No.791756808+
悪魔でさえうまぴょいのスパイス
921/04/11(日)11:44:40No.791757269+
悪い夢を見た日のうまぴょいは事後が長い
1021/04/11(日)11:47:11No.791757958+
こいつら事あるごとにうまぴょいしてるな
1121/04/11(日)11:52:03No.791759212そうだねx1
湿度が高い
1221/04/11(日)11:53:43No.791759676+
やっぱ公式は強いな
1321/04/11(日)12:09:52No.791763854+
トレセン書院ありがたい…
1421/04/11(日)12:15:52No.791765400+
悪夢見てうまぴょいするウマ娘多いな‥‥
1521/04/11(日)12:25:23No.791767776+
まあうん
ただでさえスズカさんは原作がね…
1621/04/11(日)12:30:42No.791769231+
多分スズカトレーナーは走ってるスズカの脚が突然あらぬ方向を向く夢をよく見る
いっぱい人が集まって最後に青いシートで囲んでいくまで見える
1721/04/11(日)12:32:24No.791769706+
それはそれとして二の矢は素晴らしい展開だと思います
1821/04/11(日)12:34:35No.791770369そうだねx1
>多分スズカトレーナーは走ってるスズカの脚が突然あらぬ方向を向く夢をよく見る
>いっぱい人が集まって最後に青いシートで囲んでいくまで見える
やめろ!
やめてくれ!
やめてください…やめて…連れて行かないでくれ…
1921/04/11(日)12:41:36No.791772294+
>やめてください…やめて…連れて行かないでくれ…
(誰かが自分の肩に手を置く)
(それを振りほどこうと腕を振ったところで目がパッと醒める)
(頬に手を置いて泣いていたのを確認する)


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