トレーニングのこと、レースのこと、これから食べるハンバーグのこと。
　少し早口に聞こえるトレーナーさんの口調は、アタシを気遣ってのものだろうか。
　なんだかすごく申し訳なくなってしまって、アタシからも何か話を振ろうと話題を目線で探す。
　八方を見渡すとテーブルの上、いつも意識していなかったそれがふと目に、ついた。
「ねえトレーナーさん、トレーナーさん。占いって興味あります？」
　そう言いながら、アタシは少し色褪せた占いマシーンを手元に手繰り寄せた。
「むしろネイチャがそういうのに興味があったことが驚きだよ」
「ま、アタシもそこまで興味があるってわけじゃないんだけど……暇つぶしですよ、暇つぶし」
「俺との時間が暇だって？」
「はいはい、いいからいいから。せっかくだしやってみ？」
　アタシがそれを押し付けると、トレーナーさんは渋々、といった様子で財布から百円玉をセットしてレバーをスライドさせた。
　カシャッと安っぽい音とともに小さなカプセルが転がり出る。

「おっ、どれどれ……」
　トレーナーさんが取るより早くそれを奪い取って、薄い紙に印刷されたそこまで長くもない占いの結果を読み上げ始める。
「えっと……『意欲的に行動するとヨシ。やりたかったことは今済ませましょう』」
「ほうほう」
「『健康：グルメ三昧はセーブせよ』」
「外食はセーフかなあ……」
「どうだろうねえ……『マネー：浪費は避けましょう』」
「……まあ、今日はいいだろ」
「奢り？　やった」
「言ってないが……まあ、そのつもりではあったな」
　軽口をたたいているうちに、いつもの感じに戻ってきた。占いマシーン様様だ。
「最後ね、えーと……『恋愛：デートへと誘うべし』」
「お、良かった、正解だったな」

　……はあ、出た出た。これもいつもの冗談だ。
　本当にこの人は……アタシの心を無自覚に揺さぶって、期待させて、空振らせる。
「またまた、ご冗談をおっしゃる」
　いつか聞いた「好きだよ」も、あくまでウマ娘として、だった。
　だからもう引っかからない。
　小さくため息をつきながら、薄っぺらい紙をくるくると丸めて顔を上げると、
　気まずそうにトレーナーさんが顔を窓の外へと向けていた。
「……え？」
　トレーナーさんは何も話さない。
　どんな顔をしているか、今は想像するしかないのだけど。
　こちらに向けられた耳は真っ赤に染まっていて。
　『マーベラス！』と聞きなれた声が聞こえた気がした。

終わり
久々にこういうの書いたけどネイチャほんとかわいいから独り占めしたいけど人気にもなってほしいけど自分だけのものでいてほしい

マーベラス！

マーベラスサンデー！！

マママママーベラス！！

グー！

1841

マベチャありがたい

商店街メンバーになれば全てが解決します

マーベラス！

私の性癖には合っていますよ

YES!ママママーベラス！

マママママママ

むぅきぶりマーベラス…

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いやだってこんなのもう求婚じゃん
気ぶるよそんなん

結婚運を見せて！二人の結婚運が見たいわ！

窓の外でマーベラスを筆頭にいろんな人がきぶってそうだ

気ぶる商店街

ナイスネイチャには長生きして欲しい

実際ストーリーもトレーナーからも矢印向いてないとおかしい展開はしてるよな…