「よし！準備万端！先に行っちゃうね！」
着替え終わった彼女が一目散にかけていく。少しフォームがぎこちない気がするが、今日も元気だ。
「あら、脱いでそのままじゃないの…」
ベッドの上に乱雑に放棄された彼女の制服を見て、皺にならぬよう畳んでおくかと近づいた時、脳に電気が走るような感覚を覚えた。
ふわりと漂う栗の花の匂い。何故かは分からないがそれが妙に脳に焼き付く。理性が警告を発する。それに触れてはならないと。
下腹部が締め付けられるような感覚に襲われる。痛みや不快感ではない、本能が蠢くような感覚。
その感覚から逃げるように部屋を後にして学園へ向かう。

その日は散々であった。朝嗅いだ匂いが脳裏に焼き付き、集中できなかった。
これがいわゆるウマ娘特有の「発情期」が原因であることは知識としては分かっていた。
だが今までこういった覚えがなかった私は、端的に言って何をしていいのか分からなかった。
話によれば保健室で貰える薬で改善もするらしいが、同時に闘争心とかが削れるらしい。
近々レースを控える身としてはその副作用は受け入れ難かった。

トレーニングにも力が入らなかった。
トレーナーの近くにいると彼の匂いのせいで集中できない。そのせいで心配をかけてしまった。
今日はもう休みにするか？という彼の提案によってトレーニングは中止になった。

寮に戻り部屋を開けるとウララさんはまだ戻ってないようだった。
朝と同じようにベッドの上に放置された彼女の制服が目に入る。朝嗅いだ匂いが残っている。
遮るように扉を締め、踵を返し歩き出す。自分が自分でないような感覚がする。
気がつけばトレーナー室のドアを開けていた。
彼は椅子に腰掛けパソコンに向かっているようだった。
「どうしたキング？何かあったのか？」
その声に反応すること無く後ろから彼に頭を埋めるように抱きついた。

「だ、大丈夫か？」
「少し黙っていて頂戴」
彼の汗の匂い。ちゃんと朝にシャワー浴びているのかしら？一流のトレーナーとして自己管理がなっていないのではなくて？
だが今はその匂いが堪らなく好き。下腹部が再び強く締め付けられる感覚に襲われる。下着が湿り気を帯びるのを感じる。
でも私は”それ”の解決法を知らない。だから彼に求める。
「…助けなさい」
「えっ？」
「私を助けなさい」
彼から離れる。もう限界だった。

「何か悩みが…」
そう言って振り返るとそこにはキングヘイローがスカートをたくし上げて立っていた。
トレーニング用の下着と思われるそれは下着の役割を果たせていないほどに濡れており、太ももにはそこから垂れたであろう液体が流れていた。
呆然とする俺に痺れを切らしたキングが言葉を続けた。
「…分からないのよ…こういう時どうしたらいいのか」
発情期。ウマ娘に定期的に訪れるというそれは資料などで知っていたつもりだがまさか直接、それも担当から相談を受けるとは思っていなかった。
余り下手なことを言うとセクハラになる可能性もある問題だ。言葉には気をつけなければならない。
「あー…例えば自分で…」
「『自分を慰める』なんて言われてもピンとこないのよ！教えなさいよ…私のトレーナーでしょ…」
そう言っている合間にも彼女の股からは蜜が滴り落ちている。
あまりの扇情的な光景に下半身に血液が集まるのを抑えながら
「…分かった」と答えた。

「…痛かったら言うんだぞ？」
彼の指が下着の上から私の秘部を撫でる。
「あっ…♥」
瞬間、ビリッとした感覚が身体を駆け巡り、声が出てしまう。
「大丈夫か？」
「ええ…続けて…♥」
そのまま彼の太い指に撫でられ続ける。その度に痺れる感覚が流れる。
これが気持ちいいということが本能的に理解できた。
「衛生面のことを考えると本当なら下着は脱いで、触る手も避妊具とか越しのほうがいいんだが…」
私に言い聞かせるためか分からない小さな声で彼がつぶやく。私は朦朧としてきた意識のまま、下着に手をかける。
「べ、別に今脱ぐ必要は…」
彼の動揺する声が聞こえる。でも今の私には彼のズボンに有る膨らみから漂う匂いに意識が向いていた。
私で興奮してくれている…そう考えるだけで下腹部が強く疼く。

「…ねぇトレーナー、興奮してるんでしょう？」
濡れた秘部を見せつけるように足を開く。彼が必死に目を離そうとする。
「馬鹿を言うな、これはお前が…」
「もう我慢出来ないのよ…あなたが欲しいの…」
ああ、言ってしまった。ずっと秘密にしていたのに。
もうずっとあなたへ想いを伝えようとしていたのにあなたってば察しが悪いから気づいてくれなくて…
でももう遠回りなのはおしまい。
「あなたが好きだから、あなたが欲しいから…あなたと繋がりたいの…」
お腹がきゅんきゅんする。これが男の人を受け入れる準備ができたってことなのね。
「…お前がそう言うなら」
そうじゃない。ちゃんと答えが欲しい。

「私のこと…嫌い？」
意地悪な聞き方になっちゃった。
「っ…！好きに決まってるだろ…！」
そういってぎゅうって抱きしめてくれる。からだがあつくなる。
はやく、はやくあなたがほしいの。

さすがにここでするわけにはいかないと彼に連れられ、トレーナー寮の彼の部屋に連れ込まれた。
栗東寮にも彼が連絡を入れてくれた。外泊許可を取ったらしい。
彼のベッドの上で唇を重ねる。今までにない程の幸福感が身体を満たしていく。
彼の手で生まれたままの姿にされ、彼もまた生まれたままの姿となる。
肌が触れ合う度に幸せが湧き出すと同時に彼がもっと欲しくなる。

「…来て？」
ああ、これから私は一晩中彼に愛されるのね…♥

カーテンから注ぐ陽の光に照らされ目が覚める。
隣ではまだ彼が眠っている。
下腹部にはまだ彼のが入っているかのような違和感があるが、不快ではない。
むしろ彼を身近に感じるようでぽかぽかする。

寝顔を眺めていると彼が起きた。
「…ああ、おはようキング」
そのまま囀るようなキス…に収まらず舌を絡め合うようなねっとりとしたキスに変わっていく。
彼のスマホのアラームが鳴って慌てて身支度を済ませる。
念入りにシャワーを浴びてから、着替えを取りに自分の部屋に戻る。さすがに昨日の制服のままでは出歩けない。

部屋に戻るとウララさんが着替えている最中だった。
「おかえりキングちゃん！大丈夫？」
「え、ええ…おかげさまでバッチリよ」
一応体調不良という扱いだったらしいからここは話を合わせなきゃいけないわね。
「急いで着替えなくちゃ…ウララさんも急ぎなさいな」
あれ、このやり取り何処かで…

「あれー？キングちゃん変わったにおいするね？」
「！？」
ウララさんがくんくんと何かを嗅ぐようにわたしに寄ってくる。
「んふふー」
「な、何かしら？」

「わたしの時と一緒だね。気持ちよかった？」
「！？！？」

ウララで1本書くとすぐキングで続きを書く…僕の悪い癖ですねぇ

ワルウララ時空…

>気持ち良かった？
多分30秒ぐらい挙動不審になってから絞り出すような声で肯定するやつ

こいつら朝帰ぴょいしたんだ！

途中でひらがなになっちゃうのは私の性癖に合ってますね

ルームメイトが共犯なら色々できるな…

このウララはトレーナーに勝負服持ち替えられたあの子か…

最初は誘ってるのに受けになるのいいよね…

いいね

ハルウララ…さん

二人で夜の感想会が楽しみですね

このウララのトレーナーはウララパンツでセルフぴょいしてたやつか